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「浦霞」と「一ノ蔵」のコラボ酒販売 「これぞ宮城」の辛口純米吟醸酒

(左から)一ノ蔵社長の鈴木さん、佐浦社長の佐浦さん。22日に仙台市青葉区の百貨店「藤崎」前で行われた販売会で

(左から)一ノ蔵社長の鈴木さん、佐浦社長の佐浦さん。22日に仙台市青葉区の百貨店「藤崎」前で行われた販売会で

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 「浦霞(うらかすみ)」醸造元の「佐浦」(塩釜市)と、「一ノ蔵」(大崎市)によるコラボレーション日本酒「うららとくらら」の販売が10月22日、始まった。

「うららとくらら」

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 今年で創業300年の佐浦と昨年創業50年を迎えた一ノ蔵が、日本酒離れとされる若年層に訴求しようと、「日本酒の文化(固定観念)を変える」をテーマに昨年初めて企画。カエルのキャラクター「うらら」と「くらら」をあしらったポップなラベルデザインで、狙い通り日本酒に親しみのない若者にSNSなどで広がりを見せたほか、県を代表する2蔵のコラボとあって日本酒ファンからも反響が大きかったという。

 今年は「基本に帰る」もテーマに加え、味の方向性やラベルのデザインを決めた。7月に「中身酒検討会」を行い、それぞれが製造した純米吟醸酒の原酒を1対1で調合し加水した3種類の候補酒の中から1つを選び、今月10日に瓶詰め作業を行った。

 原料米は宮城県産ササニシキ100%。アルコール度数は15度。一ノ蔵社長の鈴木整さんは「穏やかな果実香と程よいうまみがあり、これぞ宮城の純米酒の真骨頂という、きりっと締まりのある辛口の純米酒で、秋の味覚にもよく合う」と話す。

 ラベルでは、うららとくららが、両蔵が培ってきた技術や経験のかけらを瓶の中に集めながら1980年代をタイムトラベルする様子を表現。佐浦社長の佐浦弘一さんは「宮城県の酒造りの基本でもある1986(昭和61)年の『みやぎ・純米酒の県宣言』も知ってもらえたらという思いも込めた」と明かす。

 同商品の展開は今回が最後の予定だが、佐浦さんは「終わってしまうのは私も残念に思っているので、もしかしたらそのうちまた、うららとくららがもうちょっと成長した姿で戻ってくるかもしれない」と笑顔を見せる。

 価格は720ミリリットル瓶=1,980円。出荷数は約1万7000本。県内の酒販店、仙台市内の百貨店、仙台駅などで販売する。

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