宮城県岩沼市に4月22日、公式マスコットキャラクター「岩沼係長」が誕生した。
「岩沼市はこれまで公式マスコットキャラクターがなく、観光PRやシティープロモーションで後れを取り、いまいち地味な街というイメージを持たれてしまうこともあった」と岩沼市市民経済部商工観光課担当者。市の魅力発信を目的に昨年11月から今年1月にかけて公募を行ったところ、全国から475通の応募が寄せられた。
「先発の個性豊かな『ゆるキャラ』たちに負けないインパクトと独自性があること」「岩沼らしさを表現できていること」「市の知名度向上とイメージアップにつながること」などを基準に選考した結果、仙台市在住の山内美奈さんの作品「岩沼係長」が選ばれた。
岩沼係長は、七三分けに眼鏡、作業服と安全靴がトレードマークのサラリーマンで、岩沼市内の工業団地にある企業に勤務しているという設定。休日の趣味は寺社仏閣巡りで、好物は白菜鍋と豚カツ。座右の銘は「一念岩をも通す」。「岩沼市は特徴的な観光スポットや特産品は少ないものの、農業や工業を中心にして地道にコツコツと発展を続けてきた街。そんなイメージを擬人化して、『平凡だけど実直な中間管理職のおじさん』がマスコットキャラクターになった」と同担当者。
「見た目もいまいち地味で、ゆるキャラでもなく、『まさか、おじさんが?』という反応もあると思うが、日本一地に足の着いたマスコットキャラクターを目指し、市と一緒にコツコツと成長していきたい」とも。
今後、市職員の名刺や印刷物などに活用するほか、各種グッズ作成など多方面への展開を検討している。現在は着ぐるみを製作中で、8月に開催される「いわぬま市民夏まつり」でお披露目する予定という。