仙台の老舗かまぼこ店「阿部蒲鉾(かまぼこ)店」本店(仙台市青葉区中央2、TEL 022-221-7121)が5月16日、リニューアルオープンする。
保存料を使わず自然の素材を生かしたかまぼこを製造・販売する「阿部蒲鉾店」(本社=仙台市青葉区中央2)。1935(昭和10)年に1号店となる同店をオープンし、現在は県内を中心に、山形・岩手・福島に約30店舗の直営店を展開する。
耐震補強工事に併せて行った今回のリニューアル。コンセプトは「もと」。「創業以来、笹(ささ)かまぼこの製造および販売だけにこだわり、これまで約80年間取り組んできた。次世代に向けてもう一度原点に立ち返って、仙台名産の笹かまを広くPRしていく」と同社ブランド推進室担当者。
店舗面積は95.2平方メートル。店内は白と木目を基調にし、伊達家の家紋「竹に雀」から「笹かまぼこ」と名付けられたことにちなんで竹を内装に多く使う。「これまでの重厚感ある和のトーンは残しつつも、開放的な空間と清潔感のあるイメージで、新しい阿部蒲鉾店の旗艦店として位置付ける」
「千代(せんだい)」「厚焼笹」「菜ころん」「チーズボール」など年間販売商品8アイテムをはじめ、季節限定商品や細工蒲鉾などを販売。笹かま原料のすり身を使った総菜も2~3種類用意する。店外の一角では名物の「ひょうたん揚げ」(170円)も販売。
併せて、地下1階の日本料理店もリニューアル。「新伝馬町さゝぶ」(TEL 022-225-3325)と店名を一新し、本格的な和食の一品料理や御膳・会席コースを提供する。店舗面積は178平方メートルで、席数は90席。「野菜とチーズのかまロッケ」「海鮮ハンバーグ」「アサリしんじょのキャベツロール」など、すり身を使ったメニューも用意し、「かまぼこという食材の新しい食べ方を提案する」という。
地下1階には笹かまを自分で焼いて食べられる「手焼きコーナー」も設ける。同担当者は「当店を発信基地として、笹かまの魅力をいろいろな角度から提案していきたい。気軽にお越しいただければ」と来店を呼び掛ける。
営業時間は、阿部蒲鉾店=10時~19時、新伝馬町さゝぶ=11時30分~14時30分(昼の部)・17時~22時(夜の部)、手焼きコーナー=11時~17時。新伝馬町さゝぶは日曜定休。