仙台港背後地の「かき小屋仙台港」(仙台市宮城野区蒲生耳取、TEL 022-254-5640)が今シーズンの営業を始めて1カ月がたった。運営は、仙台でカキの通販サイトを手掛けるアイリンク(仙台市青葉区一番町2)。
東日本大震災後、三陸地域のカキ養殖の復興を支援するプロジェクト「セーブ サンリク オイスター」を立ち上げ支援に取り組んできた同社。津波でカキ処理場が流され、むき身で販売できない浜が多かったことから、殻付きのまま提供する方法として「かき小屋」を企画。「出荷数減少を少しでも解消し、漁家経営を安定させる一つの手段にしたい。宮城のカキ生産者に元気を与えたい」(同社担当者)と昨年4月に同店をオープンした。
席数は約130席。2間×3間の大型テント4張りを使った店内に、木製ベンチと炭焼きコンロを設置。客が自分で網焼きするスタイルを採用し、軍手・トング・カキ用ナイフは無料で貸し出す。
今シーズンは11月1日にオープン。昨年からメニュー内容を変更し、食べ放題を採用した。「カキ処理場はできてきているが、風評被害などによって販売が伸び悩んでいる。殻付きの消費拡大に主眼を置いた」と同社担当者。現在は石巻・牡鹿半島産のカキを提供する。
炭火焼きカキの食べ放題と炭代がセットになった「食べ放題プラン」は時間無制限で2,500円(小学生は1,000円)。そのほか、「カキ盛り(8個)」(1,000円)から提供する「マイペースプラン」(別途、炭代1人=100円、3人以上=300円)も用意。おにぎり(各120円)、ホタテ(1枚250円)、生ビール(450円)、日本酒(350円)、酎ハイ(220円)なども。
カップルや家族、若者グループなど幅広い層が来店し、女子会で利用する女性客も。食べ放題プランでは平均的に男性=40~50個、女性=30~40個を食べ、105個食べた男性客もいるという。木村壮店長は「石巻のおいしいカキを思う存分食べていただきたい。生産者さんたちも喜ぶと思う」と来店を呼び掛ける。
営業時間は11時~16時。