仙台のオリジナルブランド「イシー商店」が、ユニークな商品展開で話題を集めている。
岩手県一関市出身のデザイナー・石井克典さんが手掛ける同ブランド。市内のCM・映像製作会社に勤務しながら趣味で服作りを行っていたところ、仕事仲間や知人から依頼が集まり25歳で独立。昨年9月に同ブランドを設立し、現在は「東北ろっけんパーク」(仙台市青葉区中央2)2階の起業家支援施設「TRY6チャレンジショップ」(以下、TRY6)に期間限定で出店している。
「細部に面白みを感じるデザイン」「長く愛用し楽しめる服」をコンセプトに、ユニセックスで着こなせる洋服・帽子・バッグ・雑貨などを、ほぼ一点もので展開。デザイン、素材選びや生地の使い方、縫い方にもこだわり、「100メートル先から見たら普通の服に見えるけど、近づいて見るとちょっと違う、ありそうでない服」(石井さん)を生み出している。
主なラインアップは、「細部まで製図にこだわり、ぜいたくにデニム生地を使ったのに縫製が下手」というコンセプトのデニム「サルエルなパンツ」(1万7,900円~)、「もし、セーラーが女子の制服ではなくファッションとして進化していたら」と想像しながら作った「セーラー」(1万8,900円)、「さまざまな国の迷彩をミックスすることで世界が平和になれば」との思いを込めた「バックパック」(9,900円~)など、いずれもユニークな品ばかり。
中でも「肉」をモチーフにしたブローチとキーホルダー(各1個700円・本革のみ1,600円~)は発表以降じわじわと話題を集め、クリスマスシーズンには「肉の需要の高まり」で売れ行きを伸ばしたという。現在はスエード調のデニム生地・フェイクファー・本革で作った「フライドチキン」「テリヤキチキン」「手羽サキ」の3バージョンを用意する。
「TRY6」への出店で「違う分野のクリエーターさんたちと交流でき、毎日いろいろな刺激を受けている」と石井さん。「場所が2階なので、まだ知らない方も多いと思うが、ぜひ一度足を運んでもらえれば」と来店を呼び掛ける。
TRY6の出店は3月15日まで。今後、ネットショップの開設も予定する。