仙台の冬の風物詩「SENDAI光のページェント」が12月2日に開幕し、定禅寺通のケヤキ並木に46万個の温かな光がともった。
1986(昭和61)年に初めて開催され、今年で26回目を迎えた同イベント。東日本大震災でイルミネーションのLED電球を保管していた倉庫が津波に遭い、約55万個が全損。一度は開催が危ぶまれたが、「一年を締めくくる時期に被災地として復興への希望の明かりをともしたい」(同実行委員会)との強い思いから開催を決定。
LED40万個を新たに購入し、親交のあった東京・渋谷表参道イルミネーション実行委員会から約6万個を借り受けるなど、全国の同種イベントから支援を受けて点灯にこぎ着けた。「全国の皆さまから、さまざまな形でご心配やご支援を頂いたことに心から感謝している。感無量」と同実行委員会・副実行委員長の亀岡幸康さん。
今年のスローガンは「光の和、想いをひとつに!」。期間中、サンタクロースに扮(ふん)した市民約300人がパレードする「サンタの森の物語」、屋外アイススケートリンク「SENDAI Starlight Rink」など、多数の関連イベントが行われる。見どころは、西公園に特設する「SENDAI光のページェント in WEST PARK」。「希望の杜からのメッセージ」「復興の杜」と題し、秋田・新潟・神奈川・大阪・広島など全国各地の団体から支援されたLEDを使用したイルミネーションを点灯する。
今年の来場者目標は300万人。亀岡さんは「震災で犠牲になった方々、被災された方々への鎮魂やお見舞いの気持ち、希望を胸に抱いて前に進もうという気持ち、子どもたちの笑顔や未来への夢を大切に育てたいという気持ち。そうした思いが『光の和』になって冬空にまたたく特別なページェントを見に来ていただければ」と呼び掛ける。
点灯時間は17時30分~22時(最終日は23時まで)で、例年よりも1時間早く消灯する。期間中は18時~20時の1時間おきに、1分間消灯した後に再点灯する「スターライト・ウインク」を実施。今月31日まで。