当社が、女川原子力発電所の安全対策工事の一環として、鹿島建設株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:天野 裕正、以下「鹿島建設」)と共同で進めてまいりました「防潮堤かさ上げ工事」(以下「本工事」)が、日建連表彰2025「第6回土木賞」を受賞いたしました(鹿島建設と共同受賞)。
本賞は、土木分野における優れたプロジェクトや構造物を対象に、事業企画から設計・施工、維持管理に至るまでの取り組みを総合的に評価するもので、当社としては今回が初の受賞となります。
本工事は、東日本大震災の教訓と最新の科学的知見を踏まえ、津波や地震などの自然災害に対する安全性を一層高めることを目的に実施されました。完成した防潮堤は、海抜約29メートルという国内最高水準の高さを誇り、漂流物(船舶・車両等)の衝突や地盤の液状化といった複合的なリスクにも対応できるよう設計されています。
2013年5月に着工した本工事では、工事途中での構造変更(当初設計からの追加補強)や、施工済みの杭の深部地盤改良など、当社にとって前例のない困難な課題に直面しました。こうした中でも、各種試験や施工方法の工夫を重ね、品質と安全を確保しながら、2024年3月に無事完成いたしました。
今回の受賞は、自然災害に備えた原子力発電所の安全性向上への取り組みや、課題克服に向けた技術的工夫・施工プロセスが高く評価された結果です。
当社は今後も、「原子力発電所の安全対策に終わりはない」という信念のもと、引き続き安全性のさらなる向上に取り組んでまいります。
以 上
(別紙)女川原子力発電所 防潮堤の概要