4月20日にリニューアルオープンした「仙台市博物館」(仙台市青葉区川内、TEL 022-225-3074)がゴールデンウィーク期間中、観光客や市民らでにぎわいをみせた。
同館は1961(昭和36)年、伊達家から寄贈された資料群(伊達家寄贈文化財)の保管・展示・研究のため仙台城・三の丸跡に開館し、1986(昭和61)年に全面改築。延べ床面積は1万800平方メートル。8つの展示室と情報資料センター、ホール、ミュージアムショップ、レストランなどで構成する。伊達家資料のほか、江戸時代を中心とした仙台藩に関わる歴史・文化・美術工芸資料など約9万点を収蔵。年間利用者数は約18万人。
リニューアルでは、これまで3室あった常設の総合展示室を「総合展示室」と「特集展示室」の2室に改変。省エネと資料保存に有効なLED照明も導入した。「2003年に仙台城跡が国史跡指定を受けたことに伴い、2007年度に博物館の仙台城ガイダンス機能を拡充する基本計画を策定。昨年8月末から臨時休館し改修を進めた」(同館広報担当者)。
新「総合展示室」は、「むかしの仙台」「伊達政宗、仙台へ」「城」「藩」「町」「近代都市へのあゆみ」の6ゾーンに分かれ、仙台の歴史を時代の流れに沿って紹介。室内中央の「仙台しろ・まち情報広場」には大型の年表とタッチモニター式パソコンを設置し、実物展示資料の歴史的背景などを分かりやすく解説する。新「特集展示室」は、従来の通史的な展示では紹介しきれなかった資料群を毎回さまざまなテーマで展示。「学芸員おすすめの資料をじっくり鑑賞できるコーナーも設け、順次館蔵の名品を展示していく」(同)。
リニューアルオープン後は親子連れや学生、年配者など幅広い層が訪れ、連休中も多くの利用者でにぎわった。同担当者は「これまではなかった『音の展示』など、新しい見どころも満載。今までご来館いただいている方はもちろん、あまり歴史に興味のなかった方やお子さまにも楽しんでいただける新しい仙台市博物館になっているので、これを機会にぜひ足を運んでいただければ」と呼び掛ける。
開館時間は9時~16時45分(入館は30分前まで)。月曜・祝日・振替休日の翌日定休。常設展観覧料は、一般=400円、高校生=200円、小・中学生=100円。