仙台を中心に活動するクリエーター対話プロジェクト「logue(ローグ)」は現在、ワークショッププログラム「cultivation(カルティベーション)」の実施に向け準備を進めている。
同プロジェクトは、仙台クリエイティブ・クラスター・コンソーシアムの研究会活動として2007年に発足。「創造的な仕事のあり方と、それが都市においていかに持続し循環するかを、これから新しい価値観をつくり出すであろう人々との対話を通して検証する」活動を行っている。
活動の中で、「地方都市ではクリエーターのレベルの問題がよく語られる。であれば限られた時間の中でも本気で高い水準に取り組む場をつくってみたら良いのでは」(logueメンバーの小川直人さん)と考え企画を立案。「短期間だが本気で、そして新しい何かを開くための場になることを願って、開墾、養成という意味を持つ『cultivation』という言葉を使った。『知己を求める』という意味もあり、この場に集まった人たちが仲間となって刺激し合ってほしいという思いも込めた」という。
東京を中心に次世代の芸術のあり方を考え活動する「Dance and Media Japan(ダンスアンドメディアジャパン)」のワークショップ「media farm(メディアファーム)」と共同で主催。各分野のプロフェッショナルを講師に迎え、実践的な課題に取り組む2日間の集中的な技術習得プログラムを展開する。
第1回は、映像クリエーターの筒井真佐人さんが講師となり、インタラクティブアートやエレクトロニカなどの音楽シーンでも使用されるマルチメディア・プログラミングソフトウエア「Max/MSP, Jitter」をレクチャー。第2回は、アーティストのためのエンジニア・久世祥三さんが、マイコン開発環境「Arduino」を「Max/MSP」「Processing」などのソフトウエアから制御する方法を教える。すでに問い合わせや申し込みがあり、関東からの参加者もいるという。
media farmの酒井聡さんは「一見、高度で難解に感じられるかもしれないが、何か新しいもの、面白いものを作りたい、試してみたいという気持ちがあれば、どなたでも参加してほしい。クリエーションの方法を学ぶだけでなく、新しい人脈を作り、新しい情報を交換できる場になれば」と話す。
会場は3月に開業予定のクリエーター向けシェアオフィス「TRUNK」(仙台市若林区卸町2)。開催日は、第1回=2月27日・28日、第2回=3月13日・14日。参加費は1万5,000円(第2回は別途材料費5,000円)。定員に達し次第、受け付け終了。