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仙台で「みうらじゅんFES」 マイブームの遍歴を1万点超のコレクションで

展示前日に会場を訪れたみうらさん。「マイ走馬灯(通称コロナ画)」の前で

展示前日に会場を訪れたみうらさん。「マイ走馬灯(通称コロナ画)」の前で

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 イラストレーターみうらじゅんさんの数々の「マイブーム」を体感できる展覧会「みうらじゅんFES マイブームの全貌展」が9月22日から、仙台駅東口の「TFUギャラリーミニモリ」(仙台市宮城野区榴岡2)で開催されている。主催は仙台放送、河北新報社ほか。

みうらさんのコレクションの原点となった「怪獣スクラップ」

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 1958(昭和33)年生まれ、京都市出身のみうらさん。武蔵野美術大学在学中の1980(昭和55)年に月刊漫画「ガロ」で漫画家デビューし、イラストレーターやエッセイスト、ミュージシャンなど幅広い分野で活動。「ゆるキャラ」や「マイブーム」の生みの親としても知られる。

 みうらさんが長年にわたり収集したコレクションや幼少期からの創作物を一堂に集め、マイブームの遍歴に沿って並べた同展。街の看板文字の写真で般若心経を完成させた「アウトドア般若心経」、冷蔵庫に貼り付けるマグネット広告「冷マ」、カスのような絵はがき「カスハガ」、奇妙な形をした栓抜き「ヘンヌキ」をはじめ、「ゆるキャラ」「Since(シンス)」「ウシ」「ゴムヘビ」「はかせたろう」「甘えた坊主」「カニパン」など、個性的なマイブームの品々が並んでいる。その数は1万点以上としているが、「誰も数えていないのでもっとあると思う」(みうらさん)。

 みうらさんのコレクションの原点は、物を取っておくのが好きで、年末の大掃除を恐れていたという小学生の頃にさかのぼる。「雑誌をそのまま残しておくとかさばるので、怪獣の写真だけ切り取ってスクラップして、それを作品集のように本棚に差しておいた。そうすると親からすれば息子が作った『作品』なので、捨てろとは言われなかった」。その時の「怪獣スクラップ」も会場に並ぶ。

 2階にはコロナ禍で描き始めた「マイ走馬灯(通称コロナ画)」を展示する。ピカソの「ゲルニカ」とほぼ同サイズの連作巨大絵画で、アートとして評されかねないが「これはアートではない。自分が好きなもの描いているだけ。よく見たらそれが分かるのに、大ざっぱなくくりで捉えるのはもったいないと感じる」とみうらさん。

 「ここにある展示は、子どもの方が素直に『何だこれ?』と衝撃を受けると思う。どれがお薦めの展示ということもないし、それぞれ引っかかるものがあると思うので、大人も先入観を持たずに『何これ?』をそのまま楽しんでほしい」と呼びかける。

 開催時間は11時~17時(土曜・日曜・祝日は10時から、最終入場は閉場30分前)。チケット料金は、一般=1,500円、小中高生=1,000円、未就学児無料(18歳以上の保護者の付き添いが必要)。月曜定休(祝日の場合は翌日)。10月29日まで。

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