大学生と専門学校生を対象とした紙飛行機の世界大会「Red Bull Paper Wings(レッドブルペーパーウィングス)」の国内地方予選が3月30日、仙台市青葉区の本山製作所青葉アリーナ(青葉体育館)で開かれた。
2006年に初開催され、以降数年置きに開かれ6回目を迎える同大会。前回の2019年大会は世界58カ国の176人がワールドファイナルに進出した。
仙台での地方予選には約100人が参加。ルール説明の後、日本紙飛行機協会認定指導員で「仙台紙飛行機を飛ばす会」代表の那須博さんが、紙飛行機の魅力と折り方や飛ばし方のこつを伝授した。「一番のこつは飛び方を観察すること。調整をして飛ばした時にどう変わったかを見てまた調整する。そのトライ&エラーを繰り返せば飛距離も飛行時間も延びる」と那須さん。「紙という身近な素材で大人も子どもも夢中になって遊べるのが紙飛行機。自分の手で一から物を作る面白さを少しでも感じてもらえたら」と呼びかけた。
その後、参加者は会場で配布される1枚のA4用紙を使って紙飛行機を折り、飛ばしては改良を重ね、「Longest Distance(最長飛行距離)」「Longest Airtime(最長飛行時間)」の2部門に挑んだ。
最長飛行距離の結果は1位=石黒蓮さん(31メートル90センチ)、2位=阿部伸哉さん(30メートル45センチ)、3位=佐藤将光さん(30メートル32センチ)。最長飛行時間の結果は1位=菊池香助さん(11秒73)、2位=松本依龍さん(10秒54)、3位=永友勇蔵さん(9秒65)。
優勝した石黒さんと菊池さんは世界大会出場を懸けて4月16日に羽田空港(東京都大田区)で開かれる国内決勝大会に出場する。菊池さんは「サークルの友達に誘われて来たらこんなに参加者がいてびっくりした。紙飛行機を作って飛ばすこと自体も久しぶりだったが、童心に戻って楽しめた。全国大会も楽しんできたい」と話した。
会場設営から進行、計測、会場を盛り上げる大会MCやDJプレーなど運営も学生が行った。実行委員会の高野七海さんは「メンバーそれぞれの大学で声をかけて、報道系のサークルにも協力してもらって発信したかいがあって、全国の予選の中では一番のにぎわいで一体感のあるイベントとなった。これをきっかけに参加者や関わった人たちが、どんどんいろんなところでまちを盛り上げていってくれたら」と期待を寄せる。