塩釜市の「武田の笹(ささ)かまぼこ」が3月11日、笹かまぼこの缶詰商品第3弾「premium canささ 牛たんアヒージョ」を発売する。
かまぼこの消費が年々減少傾向にある中、若い世代の興味を喚起する商品開発に取り組んでいる同社。「酒と合わせること」がコンセプトの缶詰商品として、2020年9月にワインに合う「canささ 笹かまアヒージョ」、昨年7月に日本酒に合う「canささ 笹かま和ヒージョ」を販売。それぞれ980円と缶詰としては高価格ながら計約5万個を売り上げる人気商品となり、リピーターも獲得した。
第3弾商品はハイボールに合う「canささ」として、牛たん加工食品の製造販売や牛たん専門店運営を手掛ける「利久」(岩沼市)とコラボレーションし、仙台ニッカサービス(仙台市青葉区ニッカ)の協力も得て開発した。塩釜の地酒「浦霞」を使い、伝統の石臼製法で練った小ぶりの笹かまぼこと、仙台名物牛たんを材料に、オリーブオイル、青南蛮唐辛子、ニンニクを使ったアヒージョに、スモークの香りを加えて仕上げた。第1、2弾と同じく石巻市の水産加工業「木の屋石巻水産」が製造を担当する。
武田の笹かまぼこ社長の武田武士さんは「牛たんと笹かま、どちらも生かすにはどうすればいいか模索し、canささシリーズの中では一番多い試作数となった。牛たんの付け合わせの定番、青南蛮を合わせたらどうかと丸ごと1本入れたところ、味が締まった」と話す。
発売日は東日本大震災から11年の日。「東日本大震災を経て、より日持ちがして常備できる方法がないか模索し、地域とコラボしながら新たな市場も開拓できないかと考えたのが『canささ』だった」と振り返る。「ちょっとぜいたくな備蓄品として、新たな仙台名産品の贈り物として、ウイスキーのお供として利用してもらえれば」と呼び掛ける。
内容量は140グラム(固形量90グラム)。価格は1,080円。武田の笹かまぼこ塩釜本店、エスパルおみやげ通り店、利久仙台駅おみやげ処(どころ)1号店・2号店、ニッカウヰスキー仙台工場のほか、仙台駅構内の売店、県内のサービスエリアなどで販売している。