塩釜市の「武田の笹(ささ)かまぼこ」が7月12日、笹かまぼこの缶詰商品第2弾「canささ 笹かま和ヒージョ」を発売した。
かまぼこの消費が年々減少傾向にある中、同社は「笹かまぼこの新しい食べ方」を提案し、若い世代の興味を喚起する商品開発に取り組んでいる。昨年9月、酒と合わせることをコンセプトとした缶詰商品の第1弾として、ワインに合う「canささ 笹かまアヒージョ」を発売。ワインを好む30~50代女性をはじめ、年配男性のリピーターも多く、現在までに約3万個を売り上げている。昨年11月には「第7回 新東北みやげコンテスト」最優秀賞を受賞した。
シリーズ第2弾となる今回は、日本酒に合わせる商品として開発。塩釜の地酒「浦霞」の醸造元・佐浦(塩釜市)の佐浦弘一社長が監修し、純米吟醸酒「純米吟醸 浦霞 No.12」との相性が良い味わいに仕上げた。第1弾と同じく、石巻市の水産加工業「木の屋石巻水産」が製造を担当する。
「浦霞」を使い、石臼製法で宮城県産ユズを練り込んで作った小ぶりの笹かまぼこに、オリーブオイルとニンニク、シイタケ、島根県産「いずも八山椒(はちさんしょう)」を加え、和テイストのアヒージョに仕上げた。武田の笹かまぼこ社長の武田武士さんは「ユズ入りの笹かまぼことスパイシーなさんしょうの香りが、すっきりとした味わいの純米吟醸酒と相性抜群」と自信を見せる。お薦めのアレンジとしてパスタのほか、白石温麺に絡ませてもおいしいという。
同社は今後も酒のつまみとして楽しめる商品を展開し、シリーズのラインアップ充実を図る。「普段笹かまを召し上がる習慣がない方に良さを感じていただきたい。酒のつまみのバリエーションに飽きている方に新たな楽しみを感じてほしい」と武田さん。「『フィッシュプロテイン』とも呼ばれる笹かまぼこを食べて健康になってもらえれば」とも。
内容量は150グラム(固形量90グラム)。価格は980円。武田の笹かまぼこ塩釜本店、エスパル仙台店、浦霞酒ギャラリーのほか、仙台駅構内の売店・土産売り場、仙台国際空港売店、県内のサービスエリアなどで販売している。