世界的サーカス・エンターテインメント集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」による「ダイハツ キュリオス」仙台公演が4月19日、「仙台ビッグトップ」(仙台市太白区あすと長町1)で開幕した。
アーティストが次々と互いの肩に乗り交差し宙返りする「バンキン」
「キュリオス」はシルク・ドゥ・ソレイユの創設30周年記念作品として、2014年の開幕以来、世界中で400万人以上を動員。国内では昨年2月に開幕した東京公演を皮切りに大阪、名古屋、福岡を巡回し仙台が国内最終公演となる。
タイトルの「キュリオス(KURIOS)」は、「好奇心」「骨董(こっとう)品」という意味の「CURIOS」の頭文字を「K」にもじったシルク・ドゥ・ソレイユ独自の造語。産業革命の時代を彷彿(ほうふつ)させながらも近未来を感じさせる雰囲気の舞台で、目に見えない世界が存在すると信じている主人公シーカーが、あちこちから集めた骨董品などのコレクションの中から、間に合わせのアイテムで作った機械の世界に足を踏み入れるところからストーリーは始まる。
宙づりの自転車にぶら下がったままアーティスト(パフォーマー)が空中を華麗に舞う「エアリアル・バイシクル」、筒や板を組み合わせた不安定な台座に乗って人間離れしたバランス感覚を披露する「ローラ・ボーラ」、海の生物に扮(ふん)したアーティストがネット上を天井に届くほど高々と飛び跳ねる「アクロネット」、リボンにぶら下がった双子が縦横無尽に宙を舞い息の合ったアクロバットを繰り広げる「エアリアル・ストラップ」、アーティストが次々と互いの肩に乗り交差し宙返りする「バンキン」など、さまざまな演目を披露する。
初日は開演を待つ客でにぎわうビッグトップ内でオープニングセレモニーが開かれ、日本公演スペシャルサポーターのサンドウィッチマン、チャラン・ポ・ランタン、藤田ニコルさん、仙台公演スペシャルサポーターの純烈らが参加した。
注目の演目について、サンドウィッチマンの伊達みきおさんは「バンキン」を挙げ、「これぞシルクという真骨頂。人間技とは思えない」と絶賛。富澤たけしさんは「ローラ・ボーラ」を挙げ、「めちゃくちゃかっこよくて、グッズでその人のTシャツを買いそうになった」と話し、伊達さんが「買ってないのかよ。この後買います」とフォローした。
藤田さんは「衣装がどれもかわいい。間近で見たらすごく繊細で、とんでもなかった」、チャラン・ポ・ランタンの小春さんは「『アレグリア』(シルク・ドゥ・ソレイユの過去の公演)がきっかけでアコーディオンを弾いている。シルクを見ていなかったらいま音楽活動をしていない」と、それぞれの視点で公演の魅力を伝えた。
最後に「毎年いろいろなシルクが(日本に)来ているが最高傑作なので、期待を高めて見ていただいて問題ない。たくさんの方に来てもらえれば」と伊達さんがアピール。富澤さんは「日本最後というのでシルクのみんなも一番気合が入っていると思う。いままでは手を抜いてきたと思うので」と話し、全員から一斉に突っ込みを受けていた。
チケット料金は、平日=6,500円~1万2,500円(小学生以下は4,500円~8,500円)、土曜・日曜・祝日=7,500円~1万3,500円(同5,500円~9,500円)。5月29日までの全58公演。