仙台市青葉区一番町4丁目に4月1日、常設寄席「魅知国定席 花座(みちのくじょうせき はなざ)」(仙台市青葉区一番町4、TEL 022-796-0873)がオープンした。
落語芸術協会仙台事務所(同)が開いた同定席。仙台事務所長で席亭の白津守康さんは、2010年6月から町おこしの一環として「魅知国仙台寄席(みちのくせんだいよせ)」を月1回市内中心部で開き、東日本大震災後も休まず継続。「もっと東北に寄席の文化を定着させたい」という思いや、「月1度ではなかなか見られない」という周囲の声を受け、定席を目指して構想を練り準備を進めてきた。白津さんによると、仙台には明治から大正にかけて「笑福亭」など複数の寄席があったという。
建物は2階建てで、1階はチケット・グッズ販売と飲食スペース、2階は演芸スペースで収容人数は30~40人。毎月1日~5日と21日~25日の10日間は落語芸術協会が企画・運営を行う定席寄席「魅知国仙台寄席」、それ以外の日は六華亭遊花さんによる東北弁落語をはじめ、漫才、マジック、講談、漫談、音曲、紙切りなど日替わりで定番演芸会を開く。白津さんは「ここを東北演芸の発祥の地にしたい。ここから演芸をする人たちが育っていってもらえれば」と期待を込める。
落語芸術協会会長の桂歌丸さんが名誉館長を務める同定席。オープン初日には同協会副会長の三遊亭小遊三さんが人力車に乗り、漫才コンビ・ナイツの塙宣之さんと土屋伸之さんらを従えてハピナ名掛丁商店街から一番町四丁目商店街までお練りを行い、市民や買い物客に花座のオープンをPRした。
「東北に定席という明かりがついたというのは歴史的なこと。六華亭遊花さんはじめ地元の皆さん、そして私たち落語芸術協会が全面的に全力を尽くすので、楽天イーグルス同様、花座をよろしくお願い申し上げる」と小遊三さん。ナイツの塙さんは「落語・マジック・漫才など、近くで迫力あるものを見ていただきたい。ホームページもしっかりできているので、皆さん『ヤホー』で検索して来てほしい」と呼び掛けた。
営業時間は10時~21時ごろ。定期寄席の料金は一般=2,000円~。