宮城県が11月7日、県産米の新品種「だて正夢」の一般向け販売を始めた。
「だて正夢」は、宮城県古川農業試験場(大崎市)で開発された宮城の新しい主力品種で、もちもちとした食感と甘味の強さが特長。県では「みやぎの米の夢をかなえた、これぞ天下をとる旨(うま)さ。」をキャッチフレーズに、高価格帯の銘柄米として「天下一のブランド米」を目指すという。
今年はプレデビューとして、50ヘクタールで作付けし約200トンを生産した。JA宮城中央会によると夏の記録的な降雨や低温の影響はなく、「品質的に申し分ないものができた」という。本格デビューとなる来年度は約200ヘクタールで作付けし、約1000トンの生産を見込む。
販売開始に先駆け6日には宮城県庁1階県民ロビーでプレデビュー発表会が行われた。村井嘉浩宮城県知事は「まずは宮城県民の方にそのおいしさを知っていただき、県外の方にPRしていただくことが何よりも肝心。一人でも多くの方にお買い求めいただき、召し上がっていただきたい」と呼び掛けた。
みやぎ絆大使やJAグループ宮城「みやぎ米メッセンジャー」を務める仙台出身のお笑いコンビ・サンドウィッチマンも来場。「(コンビ名とのミスマッチに)皆さん若干の違和感を感じていると思う」などと会場を笑わせながら新品種についてのトークを繰り広げ、名称やロゴデザイン、試食の感想を話した。
伊達みきおさんは「お餅のようなすごいいい香りで、かめばかむほどうまい。白ご飯だけで食べてもおいしい」と話し、「村井知事からは『これは伊達さんのお米だ』と言われたので、いつか『だて正夢』の『正夢』の部分が『みきお』になるように、どんどん食べてPRしていきたい」と意気込んだ。富澤たけしさんは「『だて』と付いていることで宮城のお米だと分かりやすい。宮城の方が食べて広めて全国に行き渡れば天下が取れるお米だと思う」と太鼓判を押した。
2人は来場者に無洗米キューブパックを配った後、仙台三越前と藤崎本店前でもサンプリングを行い、さっそくPRに励んでいた。
2キロの精米のみ数量限定で販売。価格帯は1,100円前後で、仙台三越、藤崎をはじめ、県内の一部米穀店・量販店で取り扱う。