仙台の中心市街地で6月10日・11日、東北6県の夏祭りが競演する「東北絆まつり」が開催された。
東日本大震災の犠牲者への鎮魂と震災からの早期復興を願い、2011年度から東北6県で展開してきた「東北六魂(ろっこん)祭」の後継イベントとして企画された同祭。「復興に向かう東北の元気な姿を発信する新たな祭り」として、今年仙台で初開催された。
11日には、同祭のメインイベントとなる「東北絆まつりパレード」を実施。定禅寺通からスタートし、勾当台公園前交差点から東二番丁通を南下。青葉通交差点を折り返す約1.1キロメートルの往復コースを、「仙台七夕まつり」「山形花笠(はながさ)まつり」「盛岡さんさ踊り」「福島わらじまつり」「青森ねぶた祭」「秋田竿燈(かんとう)まつり」各祭りの踊り手をはじめ、はやし方や太鼓、担ぎ手など、総勢約1200人が約2時間半を掛けて練り歩いた。
6県の祭りを一目見ようと、沿道には14万1000人が詰め掛けた。仙台在住の30代女性は「6年前の東北六魂祭ではパレードが中止されて見ることができなかったので、今回は絶対見たいと思って早い時間から場所を確保した」といい、「仙台以外の5つのお祭りを見るのは初めてで、どれも圧巻だった。今度は実際に現地に行って、それぞれの祭りを楽しみたいと思った」と話す。
実行委員会では当初37万7000人の人出を予想していたが、2日間で約45万2000人(10日=約16万3000人、11日=約28万9000人)が来場。交雑緩和のため関連イベントの会場を西公園、勾当台公園市民広場など4カ所に分散させたことも奏功し、大きなトラブルの報告は寄せられていないという。
パレード見物を終え市民広場で飲食を楽しんでいた40代男性は「パレードの人だかりはすごかったが会場の行き来は思ったよりもスムーズで、ゆっくり楽しむことができた」と話していた。