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宮城など被災4県、「ポケモンGO」で観光復興へ ゲームと現実の両面で仕掛け

ポケストップが密集し一時期多くのトレーナーでにぎわったBiVi仙台駅東口前

ポケストップが密集し一時期多くのトレーナーでにぎわったBiVi仙台駅東口前

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 宮城県・岩手県・福島県と熊本県は8月10日、スマートフォンアプリ「ポケモンGO」の開発・運営を手掛ける米ナイアンティックの日本法人(東京都港区)と連携し、ポケモンGOを活用した被災地の観光復興を推進していくことを発表した。

4県の知事とご当地キャラも出席した記者会見

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 ポケモンGOは、ポケモン(東京都港区)と米ナイアンティック、任天堂(京都府京都市)が共同開発。位置情報を活用したリアルワールドゲームで、プレーヤーはポケモントレーナーとなり、現実世界を舞台にポケモンの捕獲・育成・交換・バトルを楽しむ。今年7月6日に米国・ニュージーランド・オーストラリアで配信され、日本国内では同22日に提供を開始。現在はブラジル、南米でも配信されている。

 「東日本大震災から5年が経過し、被災3県では着実に復旧・復興の歩みを進めているが、原発事故による立ち入り禁止区域の存在や風評による観光客数の減少、歳月の流れによる若年層を中心とした記憶の風化が懸念されている」と村井嘉浩宮城県知事。今年4月には熊本地震も発生し、東北と同様に観光面でも深刻な状況が続いていることを踏まえ、「若年層を中心として人気の高いポケモンGOとの連携に取り組み、来て、見て、感じて、被災県の今を知ってほしいと考えた」と話す。

 観光復興の推進を前提に、ポケモンGOの特性を活用した「誘客促進」「交流促進」を目指す今回の取り組み。ゲーム上でポケモンを捕まえる道具を入手できる「ポケストップ」やポケモン同士を戦わせる「ジム」の追加をはじめ、それらを活用した周遊ルートマップなどの作製と食事や土産購入につなげる仕組み、ポケモンGOと被災地を結ぶイベントなどを検討・実施していくという。

 ナイアンティック日本法人の村井説人社長は「レアなキャラクターを出すのは一つのアイデアだと思う。ゲームのバランスを考えながら決めていきたい」と話し、「『人が動き始める』というツールは、観光復興、被災地の復興と非常に相性が良いと考えている」と効果を期待する。

 開始時期について、「できるだけ早く、具体的に詰めていきたい」と村井知事。事業費が必要な場合は9月に補正予算を組む考えだという。

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