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宿泊予約サイト「とまりーな」-旅行者と東北の農家・漁家民宿をマッチング

「とまりーな」トップページ。現在、東北を中心に100施設以上が登録されている

「とまりーな」トップページ。現在、東北を中心に100施設以上が登録されている

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 インターネットサービスの企画・開発・運営を手掛ける「とまれる」(仙台市青葉区中央1)は3月4日、東北地方を中心とした民家・民宿の宿泊予約サイト「とまりーな」を開設した。

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 同サイトは、農家や漁家・古民家などのユニークかつ日本特有の宿泊施設を中心に取り扱うマッチングサイト。復興庁が推進する2013年度「新しい東北」先導モデル事業に採択されている。通常のホテルや旅館とは異なり、「おもてなしを受けて滞在すること」が目的ではなく、オーナーや地域住民との触れ合い・交流を中心とした「体験価値を提供する新しい個人旅行の宿泊スタイル」が特徴。

 山エリアの農家民宿では農作業・野菜の収穫体験・伝統工芸品や郷土料理作り、海エリアの漁家民宿では船での漁体験や遊覧体験・釣りなど、それぞれのオーナーの特色を生かした独自のさまざまなメニューを体験できる。「これらの施設はもともと小中高生の修学旅行など教育旅行のみを受け入れ、ウェブなどを通じた積極的な情報発信や販売をしていなかった」と同担当者。「現地に赴き、皆さんと対話して紹介させていただくことになった」という。

 エリアと日程、人数で宿泊施設が検索でき、部屋のタイプや料金、サービスで絞り込みが可能。利用者がユーザー登録して予約を申し込むと、宿泊先のオーナーが予定を調整し、受け入れ可能であれば成約する。「宿泊施設側の状況を考慮したシステムのため、利用者と受け入れ側の両者が納得の上で宿泊できる仕組みになっている」と同担当者。受け入れ先の多くは個人宅となるため、具体的な住所はサイト上に明記せず、予約完了後に利用者のみに通知する。

 ターゲットは、子どものいる家族や学生サークルなど小グループでの利用者など「首都圏や都心部在住で、普段、田舎の自然に触れていない方々」。4月上旬には多言語対応の実施も予定し、日本文化に興味のある欧米を中心とする外国人も取り込む考え。現在の宿泊先登録数は、宮城9施設、青森7施設、秋田8施設、岩手22施設、福島55施設、栃木6施設。今後は順次全国へ拡大し、2014年末までに登録数1000件を目指す。

 「震災後、日本が持つ本来の良さを見つめ直す動きが活発になってきた。東北各県で観光を頑張ろうと考えている方々と向き合い、農家・漁家の方々と連携しサービスを始めた」と同担当者。「通常では味わえない深い旅をしたい方、いつもの旅には飽きてしまった方に、地域の交流を軸とした新しい旅を勧めたい」と利用を呼び掛ける。

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