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仙台で「絵になる仙台四郎」展-12人の作家が手掛けた現代の肖像画

多彩な「仙台四郎」が並ぶ会場。「伝統的な構図を守りつつも、さまざまな描画・手法の絵による仙台四郎がいても良いのでは」

多彩な「仙台四郎」が並ぶ会場。「伝統的な構図を守りつつも、さまざまな描画・手法の絵による仙台四郎がいても良いのでは」

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 仙台市青葉区の「アートルーム エノマ」(仙台市青葉区一番町1)で1月21日、「絵になる仙台四郎」展が始まった。

「絵になる仙台四郎」作品の一部

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 江戸末期から明治に生きた実在の人物で、仙台で古くから商売繁盛の福の神として知られる「仙台四郎」。現在も市内多くの飲食店・商店のレジや神棚に、その写真や置物が飾られている。

 「それほど深い知識はないが、仙台四郎にはずっと興味があった」という東京・代官山「ギャラリー スピーク フォー」の吉田広二さんが企画。吉田さんは「福の神の肖像写真が1枚でも本当に存在するという面白さや、あれほど古ぼけたヨレヨレの写真が複写に次ぐ複写で広く仙台商圏に行き渡っている様子は、他の都道府県から見ると相当変わった光景」と指摘。震災後、東北・仙台を初めて訪れた人々の目に触れたことで、新鮮なものとして全国に知れ渡り始めていると感じたという。

 そこで、「古ぼけた写真ではなく、もっとモダンな意匠になった仙台四郎であれば飾りたいという人も多いのでは」と考え、現代の建築空間に合った次世代のための肖像画を提案しようと同展を企画した。

 会場では、両ギャラリーゆかりのアーティストやイラストレーター12人が手掛けた27点を展示・販売。仙台四郎の伝統的な図像をモチーフに、水彩・アクリル・油絵具・墨・色鉛筆・金箔(きんぱく)・版画・切り絵など、さまざまな手法で描かれた作品が並ぶ。

 「各作家さんたちは実際にどこかの空間に飾られるという前提で心を込めて描いているので、店や商売をやっている方が店頭・会社などに飾る用途で買っていただけたらうれしい。一般の方も『自分ならこの四郎を飾る』という購入者の目線で見ていただくと、より楽しいと思う」と吉田さん。「お客さまそれぞれが各自の心境に合う四郎、部屋にいてほしい四郎に出会っていただければ」と来場を呼び掛ける。

 開催時間は12時~20時(土曜・日曜・祝日は18時まで)。月曜休廊。2月2日まで。

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