仙台「セルバ」に砂でできたクリスマスツリー、地元の作家とコラボ

仙台市泉区の商業施設「セルバ」内に設置された砂のオブジェ

仙台市泉区の商業施設「セルバ」内に設置された砂のオブジェ

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 住商アーバン開発(東京都中央区)が運営する仙台市の商業施設「セルバ」(仙台市泉区泉中央1)で11月15日から、作家・大沼剛宏さんを起用したクリスマス企画「snowy snowy christmas」を展開している。

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 大沼さんは仙台市在住の造形作家。在学時から砂の流動的な性質に着目し研究を開始。物理的な規律に従ってプレートに穴を空け、上から砂を流し込むことで規則的に表出する造形を作品として完成させた。美術館での展示や教育施設でのワークショップなど国内外で活動を行い、今年行われた「スパイラル・インディペンデント・クリエーターズ・フェスティバル」(SICF)では準グランプリを獲得。さらに先日、パリの百貨店「ボンマルシェ」のカタログに作品が掲載された。

 同企画は、「お客さまが一緒に関われたり、手に触れたりして楽しめるクリスマス企画を考えていた」という同社に大沼さんらが提案。「もともと地域の作家さんや何かを作られている方々の発表の場としてお役立ちしたいという気持ちがあった」という同社販促チームの吉田久美子さんは「この話をいただいたときから、今年は一味違ったクリスマスにできるのではないかと楽しみにしていた」と話す。

 12月25日までの期間中は、「砂のクリスマスツリー」など砂を使ったオブジェを館内に設置。さらに、利用客が砂に触れて実際に造形を楽しむことができるスペースも用意した。吉田さんは、「ぱっと見はそれほど派手ではないかもしれないが、『これは何だろうか』とお客さまの興味を引くようで、立ち止まって眺めたり触れたりする方が多い。カップルや親子で遊んでいる姿も見受けられ、幅広い客層の方に楽しんでいただけているようだ」と話す。

 大沼さんは自身初となる商業施設での展示について、「制作・設置にかかった時間やメンテナンスの苦労は予想を上回り、なかなか難しいと感じた」と苦労を語りながらも、「一般の方が数多く訪れる施設で、こうした砂の造形を作っている作家が仙台にいることを知ってもらう機会ができてうれしい」と話した。

 23日からは、同ビルのセンターコートに特設スペースを設置してワークショップを開催。30日まで。そこで参加者が制作した作品を利用して大きなモニュメントを組み上げ、12月から展示する予定。

セルバ築38年・仙台の雑居ビル、9部屋がクリエーターらの制作現場に(仙台経済新聞)

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