夢メッセみやぎ(仙台市宮城野区港3)会議棟で11月9日、「狩猟の魅力まるわかりフォーラム」が開かれる。主催は環境省。
近年、日本国内では野生鳥獣による生態系・農林水産業への被害が深刻化し、宮城県内でもニホンジカによる農作物や樹木の皮の食害、イノシシによるイネ・イモ類・野菜・豆類の食害が多発。一方、狩猟者の減少や高齢化が進行している。
そうした現状を踏まえ、環境省では「将来の鳥獣保護管理の担い手確保」を目的に、狩猟の魅力や社会的役割を伝える同フォーラムを昨年初めて企画。2年目となる今回は、初開催となる仙台のほか全国9会場を巡回する。
「野生鳥獣の安定的な保護と農業・生活被害防止を両立し、人と野生動物との良好な関係と生態系の保全を図るには、有害鳥獣の捕獲や増えすぎた鳥獣の数の調整は致し方ない」と県環境生活部自然保護課担当者。「それを担うべき狩猟者の数は年々減少が続いているため、野生動物とのあつれきが生じる前に、有害捕獲の担い手となる人材を確保していかなくてはならない」と危機感を抱く。
会場では、若手ハンターによるトークセッション「私がハンターになった理由」をはじめ、ジビエ(野生鳥獣の肉)料理の試食、ハンティングの模擬体験を行うほか、ハンターが使うわなや猟銃の紹介、関連書籍の展示、狩猟免許取得相談コーナーなども。同担当者は「イベントを通じて狩猟の魅力や社会的な役割を再認識していただき、社会貢献の一つの形として一歩踏み出していただけたら」と期待を寄せる。
開催時間は12時~17時。入場無料。