宮城・寒風沢(さぶさわ)島の「バーチャル散歩」を体験できるウオーキングアプリ「Sabusawa Walk(さぶさわウォーク)」が8月26日、リリースされた。
松島湾に点在する浦戸諸島の一つ・寒風沢島。東日本大震災で甚大な被害を受け、震災前150余人だった住民は100人弱に減少。いまだ多くの島民が仮設住宅での生活を余儀なくされているほか、平均年齢は60歳を超え、震災復興と同時に高齢過疎対策が必要となっている。
こうした状況を踏まえ、「島と消費者をつなげ、島を訪れるきっかけを作ること」を目的にNPO法人「桜onプロジェクト」(東京都目黒区)、寒風沢島(宮城県塩釜市浦戸寒風沢区)、PR TIMES(東京都港区)が同アプリを制作した。
GPS機能を搭載し、歩いた距離に応じて島の名所・旧跡、「地元の人しか知らない特別なスポット」などを案内するのが特徴。「島の日常を感じる長めのルート(3.5キロ)」「島の信仰に出会えるルート(2キロ)」「島の中心『天水田』を歩くルート(2キロ)」「絶景を眺め、美しい海岸を歩くルート(2.5キロ)」「竹林を巡る爽やかなルート(1.5キロ)」の5ルートを用意。コースを完歩するとフェイスブック投稿できる。
「堤防の復旧などハード面の復興は行政が進めているが、コミュニティーの活性化などソフト面での復興はまだまだこれから」と島津功寒風沢区長。「われわれにとって、より多くの人に島を知っていただくことは震災復興支援となる。アプリをきっかけに島の魅力を知り、島を訪れてくれる人が増えれば本当にありがたい」と期待を寄せる。
利用無料。iOSに対応する。