仙台市内で3局目となるコミュニティーFM局「エフエムたいはく」(仙台市太白区長町3)が9月29日、開局した。
「地域住民参加型」を方針に掲げる同局は、主婦や会社員、高校生のほか、秋保温泉の女将や消防署の職員など幅広い市民パーソナリティーが出演。参加型の放送局を象徴づけるものとして、誰でも15秒間500円で自分の声によるメッセージを流せる「ワンコインメッセージ」も用意する。また、「市民に開かれた放送局にしたい」という意図から、スタジオの横を休憩スペースとして開放した。
この日は13時から開局記念の特別生放送を実施。パーソナリティーの挨拶や番組プログラムの紹介、リクエストやメッセージの募集などを行い、スタジオの前では市民らが足を止めて生放送を見学する様子や携帯電話でメッセージを送る姿が見られた。番組の最後には4人の社員がスタジオに集まって開局の喜びや感謝の言葉を涙交じりに伝え、11時間半の生放送を終了した。
放送を終えて同局の堀籠利器社長は「パーソナリティーやスタッフがともに開局を喜べる形にしようと思って企画した生放送だったが、番組内で呼びかけたプレゼントが数時間でなくなるなど、一定のPR効果も確認できて非常に成果があった」と話す。「地元の活性化から災害時の対応まで、コミュニティーFMに求められる役割は大きい。これからも地域住民と共に作る放送局として成長していければ」とも。
同局の周波数は78.9Mhz、出力は20Wで、仙台市青葉区、宮城野区、泉区、太白区、若林区と名取市、岩沼市、多賀城市の各一部区域をカバーする。