せんだいメディアテーク(仙台市青葉区春日町2、TEL 022-713-3171)が1月27日、全館再開した。
同施設では東日本大震災の影響で7階のつり天井の一部が落下。3階の図書館壁面ガラスも破損したほか、施設全体にも被害を受けた。その後、緊急工事を行い5月に4階以下、6月に6階以下を再開。震災の記録・復興関連の事業を進める一方、被害の原因究明と設計の見直し・積算などを行い、昨年秋に全館の本格復旧工事を着工。総改修費は約1億1,000万円に上った。
全館再開までの10カ月について、同施設の佐藤泰副館長は「復興の進め方についてさまざまな試行錯誤の中で、当面優先順位が高く実施可能なものから着手せざるを得なかった」と振り返る。
再開した7階は天井の設計を見直し、軽量で耐久性のあるものに変更。省エネルギーにも配慮し、外周部の照明をLEDに変えた。床はじゅうたんからPタイルに変更し、一部スペースが飲食可に。スタジオシアターや会議室も利用可能となった。
「本来の機能を復活し、復興に取り組む人々が集い語り合う場として、また、人々が互いに向き合いながら震災と復興の記憶を未来に伝える場として復活することこそ、地域の復興のために私たちが取り組むべき使命」と佐藤副館長。「これまで以上に、地域の情報発信の拠点としてパワーアップしていく予定。そんなメディアテークを足場の一つとして、一緒に仙台・宮城の復興を発信していきましょう」と呼び掛ける。
開館時間は9時~22時(フロアにより異なる)。第4木曜休館。