仙台市青葉区のサロンスペース「ゼロベース」(仙台市青葉区春日町)で11月13日、レトロゲームを楽しむ会「ファミコンナイト」が開かれた。
インターネットを介したオンライン対戦が普及している今、「あえて1カ所に集まって、同じ時間を共有しながらゲームを楽しむ場をつくりたい」(イベント主催の菊地正宏さん)と企画された同イベント。プロジェクター1台とモニター2台を用意し、それぞれにファミコンを接続。会場の中央に200本のゲームソフトを置き、ゲーム雑誌やゲームコミック、お菓子も用意。参加者が「学校帰りに立ち寄った友達の家だと思って」自由に楽しめるようにした。
イベントには20代後半~30代の男性を中心に、親子連れやカップルなど乳幼児から70代まで延べ130人が来場。プレー待ちの間、参加者はゲームソフトを手に取って思い出話に花を咲かせたり、ゲーム関連書籍を読みふけったり、思い思いの時間を過ごしていた。
5歳の男の子・伊藤るおん君は、自分でコーディネートしたというマリオキャラクターのTシャツと靴下を身に着けて参戦。他の参加者に攻略法を教わりながら「マイティボンジャック」を初プレーし、なかなかの腕前でギャラリーを沸かせた。「(息子は)ファミコンに触れたことがないのに、『ゲームセンターCX』が大好きで今日のイベントに来るのをずっと楽しみにしていた」(るおん君の母)。
ギャラリーが見つめる中で「スーパーマリオブラザーズ」をプレーし、最初の1機でどこまで進めるかを競う「マリオどこまで行けるかな」には50人以上が参加。ステージ1-1の最初のクリボーに当たる珍プレーも出る中、ステージ8-4まで進んだ男性が優勝。景品のマリオ帽子を獲得した。
イベントの合間には、仙台で活動するゲーム音楽吹奏楽団「しかしMPがたりない」が木管三重奏でファミコン音楽を演奏。「ドラゴンクエスト」「スーパーマリオブラザーズ3」「イーアルカンフー」「星のカービィ」など6曲を披露し、場内から拍手が送られた。
主催の菊地さんは「予想以上に人が集まってうれしかった反面、コントローラーがなかなか渡らなくて申し訳なかった。それでも皆さん、雰囲気を楽しんでくれている様子だったので良かった」と振り返った。「今後も不定期で続けていければ」とも。