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仙台市博物館で「仏のかたち 人のすがた」展-仏像や肖像彫刻など133点

大和町・黒川神社所蔵の「金剛力士立像」。大きく見開いた目や腰のひねり、盛り上がった筋肉など非常な力強さを感じさせる

大和町・黒川神社所蔵の「金剛力士立像」。大きく見開いた目や腰のひねり、盛り上がった筋肉など非常な力強さを感じさせる

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 仙台市博物館(仙台市青葉区川内、TEL 022-225-3074)で11月1日、特別展「仏のかたち 人のすがた-仙台ゆかりの仏像と肖像彫刻-」が始まった。

東昌寺所蔵「伊達政宗坐像」

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 開館50周年と東日本大震災からの復興を祈念して企画された同展。学芸員の酒井昌一郎さんは「今回の震災によって身近な寺社やお堂も少なからず被害を受けたが、そこに伝わる文化財はかつて苦難からの復興を成し遂げてきた先人たちの足跡でもある。修復と復興を繰り返して伝えられてきた文化財をご覧いただくこの機会が、未来へ向かう復興の一助となれば」と話す。

 展示は、奈良~江戸時代に造られた像を通じて地域の歴史を概観する「第1章・像が語る歴史」、「霊屋」に祭られた肖像彫刻や肖像画に込められた祖先への思いを探る「第2章・肖像を祀る 仙台藩の霊屋」、3~6代目仙台藩主や夫人が子らへの願いを込めて託した像を紹介する「第3章・藩主と夫人、親と子の願い」の3章で構成。

 東北地方に残る最古の木彫り像といわれる「菩薩(ぼさつ)立像」(太白区・十八夜観世音堂蔵)、南北朝~室町時代ごろに造られた「金剛力士立像」(大和町・黒川神社蔵)、京都・清凉寺の釈迦(しゃか)如来像を忠実に表現しているという重要文化財「釈迦如来立像」(青葉区・龍寶寺蔵)など、仙台を中心とする約40の寺社が所蔵する仏像や肖像彫刻をはじめ、絵画、手紙、棟札など計133点を展示。期間中は講演会や講座などの関連イベントも行う。

 来場者の多くは60~80代の年配層だが、中には伊達政宗ファンの「歴女」や仏像愛好家の若い女性も訪れているという。「これだけの像を一度に見られる機会はなかなかないので、ぜひ多くの方にご来場いただければ」と酒井さん。「地域の歴史をあらためて考えていただくきっかけになれば」とも。

 開館時間は9時~16時45分(入場は16時15分まで)。月曜休館。観覧料は1,100円。12月11日まで。

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