仙台ロフト(仙台市青葉区中央1、TEL 022-224-6210)5階文具売り場に10月30日、糸井重里さんが「ほぼ日手帳相談員」として登場した。
糸井さんは期間限定「ほぼ日ストア 仙台出張所」のオープンに合わせて来仙。宮城県内のほか、岩手・秋田・福島などから集まった約200人の前で始めに「手帳のことを言うよりも、『一緒に頑張りましょう』ということを言った方がいいかなと思って。本当はセールスマンなんですけど、今日は余計なことをしゃべらせてもらうことにしました」とあいさつ。11月1日にオープンした支社「気仙沼のほぼ日」の話や、矢野顕子さんと一緒に制作した楽曲「気仙沼においでよ」を披露した。
震災後、「ほぼ日刊イトイ新聞」を通して、被災地で「ほぼ日手帳」をなくした人に新しい手帳を贈る活動を行っている糸井さん。お礼のメールを読む度に利用者が大切に手帳を使っていることを実感し、「あらためて、手帳を作っているという気持ちよりも、一緒に思い出を作っている気持ちになった」という。「そういう手帳のことを、仙台で皆さんと直接お話しできることを僕らもすごく喜んでいる。一緒にもっといい来年を作るための最初の一日みたいになれば」と話した。
その後、糸井さんは約2時間、整理券を手にした50人と交流。結婚が決まった人、親子で手帳を愛用している人、震災の記憶を残そうと写真を貼っている人など、それぞれの思いの詰まった手帳を開きながら一人ひとりと会話し、握手や記念撮影に応じた。震災当時の話を聞き、3月11日のページを見て涙ぐみながら「頑張ろう」と声を掛ける場面も。
10月30日に「トトロのお父さんにあいにいく日」と書き入れていた女児には、「クサカベでーす。引っ越してきましたー」と「となりのトトロ」のせりふをサービス。イベントの最後には「仙台にはまた来年も来ます」と「約束」を残し、拍手の中、会場を後にした。
仙台ロフトの営業時間は10時30分~20時30分(日曜・祝日は10時から)。イベントは11月3日まで。