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伊坂幸太郎さんの小説「ポテチ」映画化-宮城・仙台オールロケで撮影開始へ

主演を務める濱田岳さん。「1分でも、1秒でも、あの日のことから離れて、心の底から楽しんでもらえる作品にしたいです」

主演を務める濱田岳さん。「1分でも、1秒でも、あの日のことから離れて、心の底から楽しんでもらえる作品にしたいです」

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 仙台在住の作家・伊坂幸太郎さんの小説「ポテチ」が、宮城・仙台オールロケで映画化されることが決まった。

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 2007年発表の短編集「フィッシュストーリー」(新潮社)に収録されている同作。仙台を舞台に、同じ年、同じ日に同じ病院で生まれたプロ野球のスター選手と凡人の2人が、運命に翻弄(ほんろう)されながらも強い絆で結ばれていくストーリー。

 メガホンを取るのは、「アヒルと鴨のコインロッカー」「フィッシュストーリー」「ゴールデンスランバー」を手掛けた中村義洋監督。東日本大震災発生後の不安な日々の中で「中村さんが映画化した『ポテチ』が見たい」と思ったという伊坂さんが、5月下旬に映画化を相談。中村監督が快諾し、「まさかこんなに早く撮影に入るとは」(伊坂さん)という早さで製作が決定した。

 中村監督は「救援物資の運搬などで東北に足を運ぶ中で、映画監督として元気を与えられる作品を送りたいという気持ちが強くなっていたこと、そして過去の作品でお世話になった仙台という街にまだお礼ができていないという思いもあり、映画化に取り掛かることに迷いはなかった」と話す。

 主演を務めるのは、伊坂さん・中村監督タッグの過去3作品全てに出演している濱田岳さん。音楽を「フィッシュストーリー」「ゴールデンスランバー」で主題歌と劇中音楽を担当した斉藤和義さんが手掛ける。

 中村監督は「過去の作品同様、気負うことなく、街で暮らす普通の人たちの生活、息づかいを作品の中で表現したい」と語る一方、「『撮影に来てくれるだけでうれしい』と言っていただいている仙台の皆さんの気持ちに応えるためにも、今の仙台の街並みを映していきながら、映画を見た人全てに少しでも勇気を与えられる作品にしたい」と意気込む。

 8月下旬にクランクインし、9月中旬のクランクアップを予定。作品は約60分の中編映画として、2012年春に全国公開を予定する。

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