仙台の出版社プレスアート(仙台市若林区土樋)は4月25日、タウン情報誌「S-style」と雑誌「Kappo 仙台闊歩」の発行を再開した。
東日本大震災の影響を受け、定期刊行誌の発行を見合わせていた同社。今野勝彦専務は「まだまだ沿岸部を中心に震災の爪跡が大きい中、発行を再開して良いのか悩んだ。しかし、こういう時だからこそ『自分たちの発信する情報で、人・店・街を元気に、地域を活性化する』という基本理念に立ち返って、一刻も早く発行を再開することが、私たちにできる、私たちがやるべき復興支援だと考えた」と話す。
「S-style」では「みんなで作ろう街の元気」をテーマに、百貨店・ショップ・飲食店・美容室など市内138店舗からの「仙台を元気にするメッセージ」をスタッフの笑顔とともに掲載。そのほか、「街から広がる支援の輪」「施設再開状況」「いま、伝えたいメッセージ」「今行きたいランチスポット」など。価格は350円。
「Kappo」では「復興へ50人の言葉」をテーマに、県内の蔵人(くらびと)やシェフ、パティシエを取材した「前向く人々の肖像」、作家・ミュージシャン・映画監督などからのメッセージを集めた「宮城の人たちへ 伝えたいこと」を掲載。さまざまな復興支援プロジェクトや、秋保・蔵王・松島・鳴子など観光地の現状も伝える。価格は680円。
Kappoの川元茂編集長は「宮城に生まれ、宮城に暮らす者として、『宮城への愛』をテーマに編集した。被災地で立ち上がる人たちや宮城にゆかりのある有名人のメッセージを通して、読者に勇気と元気を与えられれば」と話す。