仙台・宮城で作られる家具や衣料、手工芸品などのプロダクトを販売するウェブサイト「杜印良品(もりじるしりょうひん)」が4月23日、オープンした。
同サイトは市内のショップオーナー、店舗プロデューサー、ライター、デザイナーの4人が企画。「仙台クリエイティブ・クラスター・コンソーシアム」の2009年度スタートアッププロジェクトに認定され、3月31日にプレオープン。以後、調整を重ねて正式オープンにこぎ着けた。代表の庄司みゆきさんは「仙台を愛する仲間が集まったのが1年前。随分長い時間がかかったが、やっとオープンすることができた」と喜ぶ。
目的は「プロダクトの発信源としての仙台を国内外にPRし、仙台でものづくりに携わるクリエーターやメーカーを支援する」こと。「仙台でものづくりをすることがクリエーターにとって一つのステータスになるような、そんな状況が生まれたらすてきだと思う」(同)。
サイトは、商品ページの前に制作現場や背景、物語などを紹介する記事ページを用意するのが特徴。「商品を買ってもらうことだけでなく、購入を検討しているユーザーの方以外にも広く宮城のプロダクトを知ってもらうため、記事を重視する構成にした」という。
第1弾商品として、栗駒で製造されるオリジナルブランド「キャノライン・ジーンズ」を紹介。同ブランド代表の狩野芳徳さんは「第1弾として声掛けしてもらったのがありがたく、オーガニックコットンを使用したコラボ商品を提案させてもらった。ジーンズには興味のない方や普段店にお越しいただく機会のない方が、県内の職人さんたちの作品・商品を見るためにサイトを訪れて、うちの商品を知ってもらうきっかけになれば」と期待を寄せる。
第2弾商品は5月下旬公開予定。今後はリアルな場での展示販売会や、英語サイトの開設も視野に入れる。庄司さんは「インターネットでの情報発信は埋もれないようにと躍起になってしまいがちだが、『杜印良品』では誰か一人のために深く情報をお伝えすることができれば満足。ちょっとスローペースかもしれないが、これからも丁寧に情報を発信して地域に少しでも恩返しをしていければ」と話す。