
イタリアワインとローマ発祥の食べ物「ピンサ」の店「bon ben bon(ブンバンブン)」(仙台市青葉区上杉2、TEL 022-200-6240)がオープンして1カ月がたった。運営は広告事業や飲食事業を手がける「comme-nt」(片平1)。
ピンサは、ピザの原点ともいわれる古代ローマ発祥の食べ物で、名称はラテン語で「押しつぶす」を意味する「ピンサーレ」に由来する。同社フードディレクターの阿部加奈子さんは「イタリア全20州を巡り、ピンサを中心に各地の郷土料理やワインに触れた経験を基に、仙台で食を楽しむ場所を作りたいと考えた」と話す。
店名は、イタリアのワイナリーで働いていた時のオーナーの口癖だという。「食事やワインを楽しんでいるときに自然とこぼれる、『うまいね』『いいね』という気持ちを込めた口癖だった。その音の楽しさと、何気ない日常の幸せを感じる瞬間を届けたいと思った」と阿部さん。店舗面積は約20坪。テーブル席・カウンター席計13席のほか、店内外のスタンディング席(約6人)、テラス席(5席)を設ける。
小麦粉・米粉・大豆粉をブレンドし、48時間から72時間と長時間熟成発酵させてから高温で焼き上げることで、外はカリッと、中はフワッと軽やかな食感に仕上げる。「低脂肪・低糖質・高水分で、胃もたれしにくいのも特徴」と阿部さん。具材には、イタリア産の生ハムやチーズのほか、山形・寒河江市産の野菜や果物を使う。
ラインアップは、庄内豚のイタリア風ソーセージを使った一番人気の「庄内豚のサルシッチャ」をはじめ、「ポモドーロとモッツァレッラ」「チーズ」「サラダ」「トマトツナ」「プッチャ」(1,500円)の定番6種類と、季節限定メニュー1、2種類を提供。大きさは「1人で食べ切れるサイズ」という約20センチ。一部を除きテイクアウトにも対応する(別途箱代100円)。東北の旬の食材を使った前菜や、手打ちのラザニア、ニョッキも提供する。
ドリンクは、イタリアワイン(グラス=500円~、ボトル=3,500円~)を中心に、イタリアンビール、アペロールやリモンチェッロなどリキュール類、山形の地酒をそろえる。
客単価は3,000円。5月14日のオープンから1カ月がたち、「仕事帰りの会社員や、食にこだわりのある女性客が中心で、イタリア好きの常連さんもいる」と阿部さん。「ピンサを通してイタリアと東北の食文化の魅力を伝えたい。ワイン1杯からでも気軽に立ち寄ってもらえたら」と呼びかける。
営業時間は15時~21時。日曜・月曜定休。