東京急行電鉄・前田建設工業・豊田通商などで構成する企業グループが9月11日、民営化する仙台空港(宮城県名取市)の運営の優先交渉権を獲得した。
国土交通省が今月、最終審査に応募した3つの企業連合から選定結果を発表したもので、同企業連合が事実上の新空港運営者となる。
仙台空港は国が管理する国内空港として初めて、2016年6月30日に完全民営化する。国が運営権を売却するかたちで手続きが進められており、民営化後は新運営者が、現在国が管理する滑走路と宮城県などの第三セクターが運営する空港ターミナルビルを一体運営する(滑走路自体の所有権は国に残る)。期間は最長で65年。
国土交通省は同企業連合の選定理由に、東急グループの不動産開発などの総合力と、LCC向けの空港機能の整備や一般向けの商業施設の拡充が期待できる点などを挙げている。
国内空港の民間化は、民間企業が持つ経営資源を取り入れて空港経営の厳しい現状を活性化するのが狙いで、今後、ほかの地方空港にも導入される見通しという。(取材協力=みんなの経済新聞)