仙台で笹かまぼこの製造・販売を行う鐘崎は12月20日、同社の工場施設「鐘崎ベルファクトリー」(仙台市若林区鶴代町、TEL 022-231-5141)内の「七夕館」をリニューアルオープンした。
同館は2005年4月にオープンした日本唯一の七夕常設館。今年1月に来場者数が30万人を超えるなど好評だが、観光客や地域住民、学校関係者などから「『仙台七夕まつり』の歴史についても学びたい」という意見が寄せられ、リニューアルに踏み切った。リニューアルのコンセプトは「時代考証によって、より『本物』の七夕飾りを」「『見て楽しむ』に加え、さらに『知って楽しむ』ミュージアムへ」の2点。
同社ではリニューアルにあたって、ガイドブック「仙台七夕まつり 七夕七彩」を発行したイーピー(仙台市宮城野区)に協力を依頼。同社が所有する七夕の写真や絵葉書をもとに、各時代から特徴的な6つの七夕飾りを復元した。館内照明には灯籠を使用し、もともと宵祭りだった「仙台七夕」の雰囲気を演出。歴代のポスターや各時代の七夕風景を写した写真、実物の七つ飾りなども展示する。
イーピーの佐藤正実社長は「藩政期から年代順に見ていくことで、400年間続く絢爛(けんらん)豪華な『仙台七夕』の歴史と、飾り付けの変遷をおおよそ理解していただけるものになっている。観光客の方はもとより、地元仙台に住む方々にもぜひご覧いただきたい」と話す。
「これまで写真でしか見られなかった各時代の七夕飾りを目にして、自分自身も感動した」という鐘崎営業本部の木村圭太部長は「素朴で庶民的だが味わいのある七夕飾りをぜひご覧いただきたい。工場施設にお出でいただいた際には、ショッピングだけではなく、ゆっくりと時間を楽しんでいただければ」と話す。
明治期の写真も収録した「仙台七夕まつり」ガイド本-記念原画展も(仙台経済新聞)1.8メートルの「ジャンボ笹かま」-仙台・笹かま工場のイベントに登場(仙台経済新聞)かまぼこの鐘崎