明治期の写真も収録した「仙台七夕まつり」ガイド本-記念原画展も

「仙台七夕まつり 七夕七彩」発売記念で行われている「仙台七夕まつり原画展」の様子=仙台中央郵便局で

「仙台七夕まつり 七夕七彩」発売記念で行われている「仙台七夕まつり原画展」の様子=仙台中央郵便局で

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 仙台市内の主要書店で7月25日、ガイド本「仙台七夕まつり 七夕七彩(ななさい)」が発売された。発行元はフリーペーパー「風の時」や、「絵葉書で綴る大正・昭和前期の仙臺」など、仙台の歴史と文化をテーマにした商品を手がける出版・制作会社、イーピー(仙台市宮城野区榴岡3)。

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 同書は「仙台七夕まつり」の歴史をたどり、その変遷を各時代の写真や新聞記事約70点とともに紹介する内容。七夕の「七つ飾り」の意味や作り方の解説、戦後の七夕に関するデータ集も収録し、本文、キャプションにはすべて英文対訳を併記。初版限定付録として、「仙台七夕絵葉書」復刻版8枚セットが付く。

 「大正・昭和期の写真集を作っている際、仙台七夕の歴史についての知識がないことを思い知った。そこで資料を探したが、七夕のことをまとめた文献というものがほとんどない。これは自分たちでしっかりしたものを作らなければと思った」と、制作のきっかけを話す発行人の佐藤正実さん。

 調べるうちに、「例えば『明治時代に七夕は衰退した』と言われているが、実際には家庭での七夕から商店街で行う七夕への転換期だった」ことなど、定説の誤りも見えてきた。正しい歴史を証明するためにも文字ではなく写真の資料にこだわったが、明治時代の七夕の写真は歴史民俗資料館などにもなく、自らオークションや古書店を探し回ってやっと入手。「明治時代と断定できる七夕写真の公開は初めて」と胸を張る。

 「同書を通して伝えたいことは」との問いには、「仙台の七夕は本来、家庭で行われていた行事で、飾り付けもシンプルなものだった。そんな昔の七夕の写真や飾りの作り方を見て、『これならできそうだ』と軒先に七夕飾りを付けてみるようなアクションにつながり、本来の風習を取り戻すきっかけになれば」と答えている。さらに、「全国から訪れる方にも、仙台七夕の歴史や移り変わり、各時代の様子を写真で眺めてほしい」とも。

 仕様はA5判112ページ。価格は2,000円。発売を記念して、仙台中央郵便局(青葉区北目町)で原画展を開催中。8月9日まで。

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