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宮城・一ノ蔵、復興支援酒「未来へつなぐバトン」出荷-売り上げ全額寄付へ

完成した「一ノ蔵 特別純米生原酒 3.11未来へつなぐバトン」を手に持つ同社製品課の三浦さん

完成した「一ノ蔵 特別純米生原酒 3.11未来へつなぐバトン」を手に持つ同社製品課の三浦さん

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 宮城県の酒造メーカー「一ノ蔵」(大崎市)は2月20日、復興支援酒「一ノ蔵 特別純米生原酒 3.11未来へつなぐバトン」の出荷を始めた。

もろみをかき混ぜる「櫂入れ」の様子

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 2011年12月、東日本大震災復興支援プロジェクト「未来へつなぐバトン 醸造発酵で子どもたちを救おうプロジェクト」を発足した同社。「復旧作業に当たる人々の努力が実る一方で、まだまだ困難な生活を強いられている人も多く存在する。被災地に暮らす人々の生活や働くことをサポートする永続的な支援がますます重要となっており、その中でも守られるべき子どもたちの未来について、私たちにできることは何かを考えた結果がこのプロジェクトだった」と同社の松本善文社長。

 2012年から同商品を販売し、売り上げ全額を「ハタチ基金」へ寄付する活動を始めた。同基金は被災した子どもたちへの継続したケアを目的とし、2011年に0歳だった子どもが20歳を迎えるまで継続するもの。これまでの寄付金総額は1,336万円に上る。

 精米歩合60%で、アルコール度数は17度。原料米に大崎市の農家・齋藤肇さんが丹精込めて栽培した「ふゆみずたんぼ米 ササニシキ」を使い、「造り手が被災した全ての人々に思いをはせ、心を込めて丁寧に」醸造。生原酒で瓶詰めし、フレッシュな香りと上品で軽やかな米の甘みが調和した味わいに仕上がった。

 今年は、1.8リットル=2000本、720ミリリットル=3750本を販売。出荷見込み額の全額667万円を基金に寄付する予定だ。「被災地の子どもたちにとって、この3年がどれほど過酷な時間であったか。私たちは思いを寄せることしかできないが、このプロジェクトを通して日本中の日本酒を愛する人々が被災地に思いをはせてくださることこそ、私たちにできるわずかばかりの復興支援だと考えている」と松本社長。

 希望小売価格は、1.8リットル=3,100円、720ミリリットル=1,550円。仙台市内の百貨店をはじめ、県内の酒販店、県外の日本名門酒会加盟店で取り扱う。

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