仙台市交通局は6月28日、地下鉄南北線で運行中の1000系車両のラストランを行う。
1987(昭和62)年7月15日、八乙女駅~富沢駅間13.1キロを結ぶ路線として開業した仙台市地下鉄南北線。1992年には八乙女駅~泉中央駅間が延伸開通し、全区間14.8キロを運行する。
同車両は南北線開業に合わせて導入。利用客の安全輸送のほか、高速性・快適性・環境性・経済性も考慮して設計された車両で、鉄道では日本初のATOファジー制御(コンピューターによる加減速の制御)を採用した。
2003年度から「時代の要請に合わせた、より安全かつ快適な車両」を目指して順次車両改造を実施。行き先表示器や車内案内装置をLED化し、制御装置を電機子チョッパからVVVFインバーターに変更。冷房装置も新設し、送風機のみの空調は無くなる。
本年度で全編成の車両改造が完了することから、ラストランの実施が決定。運行予定は、26日=富沢駅発5時~7時台、泉中央発6時~8時台の各3本ずつ、27日・28日=富沢駅発7時台と泉中央駅発8時台の各1本ずつ。
「開業以来、欠かすことのできない公共交通機関として市民の皆さまを乗せて走り続けてきた1000系車両だが、ついに最後の1編成が無事ラストランを迎えることになった。20余年にわたるご利用に感謝したい」と同局担当者。「これからは改造後の1000N系と東西線の2000系をよろしくお願いします」と呼び掛ける。