せんだいメディアテーク(仙台市青葉区春日町)で4月5日、プロのフォトグラファーたちによる2つの写真展が始まった。
5階・ギャラリー3300(c2)では、仙台在住の能登直さんによる「フィギュアスケート写真展」を開催。広告写真を中心にフィギュアスケートなどのスポーツカメラマンとしても活躍する能登さん。「今まで自分が撮りためた写真を通して、見に来てくれた方が明るい気持ちに、そして元気になってくれるような展示ができれば」と同展を企画した。
企画に賛同した荒川静香さん・高橋大輔選手・羽生結弦選手・鈴木明子選手・安藤美姫選手の写真、計約80点を展示。2007年から今年3月までに撮影したもので、広告・雑誌・書籍で掲載された写真を中心に、昨年12月以降に撮影した未発表作品も展示する。「フィギュアファンの方のみならず、いろいろな方にお越しいただき楽しい気持ちになってもらえれば」と能登さん。
6階・ギャラリー4200では「KOBE*HEART」展を開催。同展は「阪神・淡路大震災から15年が過ぎても元気がなかった神戸の街に活気を取り戻したい」と、2010年1月から神戸で行っていたもの。「かつて同じ思いを経験した神戸から東北へ『写真のチカラ』で笑顔や希望を届けたい」と、昨年4月に仙台で初開催された。
今回は、宮城・東京・愛知・大阪・兵庫・京都・福岡などを拠点に活動するフォトグラファー51人が参加。景色・建物・人物・食べ物などを写したさまざまな作品を展示する。期間中は関連イベントとして、無料で来場者のポートレートを撮影する「ライブ写真館『東北の笑顔』」(7日まで)、出展者と東北在住の写真家たちの作品を会場内でプリントし順次展示していく「東北 meets KOBE*HEART」も行う。
「被災者同士でつながって、忘れてはいけないことを一緒に伝えていければ」と同展担当者。「プロの写真家によるポートレート撮影は、1枚は会場に展示させていただき、1枚はプレゼントしている。めったにない機会だと思うので、ぜひ参加してもらえれば」と呼び掛ける。
両展示とも、開催時間は10時~19時(最終日はフィギュアスケート展=17時まで、KOBE*HEART=15時まで)。入場無料。今月10日まで。