仙台市博物館(仙台市青葉区川内、TEL 022-225-3074)で3月1日、特別展「若冲が来てくれました-プライスコレクション 江戸絵画の美と生命-」が始まった。
米国の江戸絵画コレクター、ジョー・プライスさんが所有する「プライスコレクション」を展示する同展。東日本大震災復興支援として開催するもので、プライスさんと妻・悦子さんの「東北の人々を少しでも勇気づけられれば」との思いから実現した。同館を皮切りに、岩手県立美術館(5月18日~7月15日)、福島県立美術館(7月27日~9月23日)の3県を巡回する。
テーマは「美」と「生命力」。伊藤若冲筆「鳥獣花木図屏風」「紫陽花双鶏図」「虎図」「雪芦鴛鴦図」「葡萄図」をはじめ、円山応挙、曽我蕭白(しょうはく)、長沢芦雪(ろせつ)、酒井抱一(ほういつ)、鈴木其一など、プライスさんが所有するえりすぐりの江戸絵画約100点を展示する。
会場は、第1章「ようこそプライスワールドへ」、第2章「はる・なつ・あき・ふゆ」、第3章「プライス動物園」、第4章「美人大好き」、第5章「お話きかせて」、第6章「若冲の広場」、第7章「生命(いのち)のパラダイス」の7章で構成。「子どもも親しみやすく楽しく鑑賞できるように」と、子ども向けのタイトルや易しい解説も用意した。
販売ブースも設け、若冲の作品がデザインされたポストカード・缶バッジ・スマートフォンケース・Tシャツ・バッグなど、オリジナルグッズ約200アイテム(100円台~4万円台)を販売。宮城・岩手・福島の純米酒セット(3本2,500円)、山元町・田所(林)商店の「山ぶどう原液」(100ミリリットル・500円)、石巻工房が手掛けた「若冲トートバッグ」(3,990円)など、3県の企業や団体とのコラボ商品も用意する。
プライス夫妻は「日本人の先達が残してくれた楽しく美しく格調高い江戸絵画が、一人でも多くの人の心の支えになればうれしい。被災された方々が苦しくとも勇気を持って一歩ずつ進み、幸せを取り戻せるよう、心から願っている」とコメントを寄せる。
開館時間は9時~16時45分(入館は30分前まで)。月曜休館(3月11日、4月29日、5月6日は開館)。観覧料は800円(高校生以下無料)。5月6日まで。