東北歴史博物館(多賀城市、TEL 022-368-0106)特別展示室で現在、秋季特別展「みちのく鬼めぐり」が行われている。
東北に伝わる数々の「鬼」を紹介する同展。「東北には鬼の伝承が多く残っており、恐怖・悪・強さを象徴する存在として伝えられている地域もあれば、邪気・疫病・天災などから人々を守る存在として鬼を敬う地域もある」と同展担当者。「人々の生活の中から生み出された多様な鬼のあり方から、東北地方の生活や文化を再発見するきっかけになれば」と期待を寄せる。
展示は「はじめに -鬼のしるし-」「第1章 身近な鬼」「第2章 鬼のいる所」「第3章 みちのくの鬼」「第4章 人と鬼の共存-鬼の御利益-」「おわりに -『鬼』の神社と地名」で構成。同館所蔵品をはじめ、東北の寺社・文化施設・個人が所蔵する「鬼」にまつわる文献・図録・絵馬・蒔絵(まきえ)・仏像・掛け軸・鬼瓦・御札・郷土玩具・道具など約240点を実物や写真パネルで紹介。「鬼」の名の付いた東北の地酒も展示する。
「オニキャラグランプリ! ONI84総選挙」と題したイベントも実施。展示物からピックアップした鬼の顔写真の中から「かわいい鬼」「怖い鬼」を来場者が投票し、週ごとに集計してベスト10を発表する。
毎週日曜には同館の学芸員による展示解説(11時~12時)を行うほか、11月11日には写真家で民俗学者の東北芸術工科大学大学院教授・内藤正敏さんによる記念講演「東北の鬼」を行う。開催時間は13時30分~15時。
開館時間は9時30分~17時(発券は16時30分まで)。月曜休館。観覧料は500円(65歳以上=400円、高校生=200円、小・中学生=100円)。12月2日まで。