せんだいメディアテーク(仙台市青葉区春日町)で7月28日から行われる企画展「荒木飛呂彦原画展 ジョジョ展 in S市杜王町」の開催経緯を実行委員会の担当者に聞いた。
今年で連載25周年を迎えた「ジョジョの奇妙な冒険」(以下、ジョジョ)の作者で、仙台出身の漫画家・荒木飛呂彦さんの国内初となる企画展。仙台開催のきっかけの一つとなったのは、昨年2月に市建設局ウェブサイト「広瀬川ホームページ」に掲載された荒木さんのインタビュー。同記事が公開されるや否や全国から反響を呼び、市職員を中心に「今後も荒木先生と継続して地域活性化に資するプロジェクトを実施したい」という機運が高まった。
しかしその翌月、東日本大震災が発生。復旧作業に追われる職員にも疲労感が募り、自粛ムードも広がった。そんな中、「どんな困難にも立ち向かう『ジョジョ』作品にちなみ、被災地を元気付けられないか」という思いが「ジョジョ」好きな職員の間で生まれ、民間企業のファン有志も交えたプロジェクトチームが発足。出版元である集英社に複数の企画を打診したところ、東京で開催を予定していた原画展の仙台開催を提案され、荒木さんの快諾も得て準備に取り掛かった。
「ジョジョ」第1部から「ウルトラジャンプ」誌上で連載中の第8部「ジョジョリオン」まで100点以上の原画を展示する予定。10月にされる東京展とは異なる独自の内容で、荒木さん本人の歴史や魅力に迫る展示、仙台市をモデルとしている「ジョジョ」第4部・第8部の舞台「杜王町」をフィーチャーした展示なども準備している。
「仙台展でしかご覧いただけない作品や会場でしか手に入らないグッズなども準備しているので、これを機に仙台へ足を運んでいただき、『ジョジョ』ワールドを生み出す背景となった荒木先生の故郷・仙台を知っていただきたい。また、仙台にお住まいの方にとっても、『S市杜王町』という新たな視点で楽しんでいただけると思う」と同実行委員会担当者。「開催期間中は東北の夏祭りの時期なので、仙台を起点に東北各地を観光いただければ」と呼び掛ける。
開催期間は7月28日~8月14日。開館時間は10時~19時(入場は18時30分まで)。入場料は大人=1,500円(前売り1,300円)、高校生以下=800円(前売り600円)。数量限定のタブロイド紙「杜王新報」付きチケットも用意する。大人=1600円、高校生以下=900円。