東日本大震災からの観光復興を目的に観光庁と東北6県などが展開するキャンペーン「東北観光博」が3月18日、開幕した。
東北地方への観光客は、震災直後の昨年3月~5月には県内への観光客数が22年度の2割程度に落ち込むなど激減。その後、徐々に回復したが、1年たった現在もまだ8割程度。同キャンペーンを通して東北地方への旅行需要の喚起を目指す。
テーマは「こころをむすび、出会いをつくる。」。東北全体を大きな博覧会会場に見立て、主要な観光地28カ所を「ゾーン」として設定。さまざまな取り組みを通して、全国から各地域への旅行客を呼び込む。
県内では「大崎・鳴子」「松島」「仙台・秋保・作並」「白石・宮城蔵王」の4ゾーンを展開。各ゾーンには観光案内人が常駐する「旅サロン」や「旅の駅」を設置。公式ガイドブックの配布や、観光案内人による観光スポットの情報提供など、旅のサポートを行う。旅サロンでは「東北パスポート」を発行し、割引特典や「方言スタンプ」を使ったスタンプラリーも実施。
ウェブ上にはポータルサイトを開設し、東北地域の観光情報を一元的に提供する。サイトは日本語・英語・韓国語・中国語の4カ国語に対応。内容は各ゾーンの紹介をはじめ、イベントカレンダー、交通アクセス、滞在プログラムなど。ツイッターやフェイスブックとの連携も図り、観光案内人との情報交換や旅行者による体験談・口コミ投稿も可能にした。
開催初日には、仙台駅2階コンコース・ステンドグラス前でオープニングイベントを実施。各ゾーンの旅館・ホテル4施設のおかみやご当地キャラクターも駆け付けてPRを行った。
あいさつに立った東北運輸局の松本年弘次長は「東北には豊富な観光資源、雄大な自然、旬なグルメ、温泉と名湯、歴史・文化、また地域の方しか知らない隠れた観光資源もある。今回ご旅行いただく方々には、東北のファンになっていただき、再びまた東北の地を訪れていただければ」と呼び掛けた。
開催期間は2013年3月末まで。