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仙台駅前に1年限定「復興支援酒場」-利益全額を宮城・岩手・福島に寄付

東北3県への支援を目的に限定オープンした「復興支援酒場」。店内には80年代の演歌が流れる

東北3県への支援を目的に限定オープンした「復興支援酒場」。店内には80年代の演歌が流れる

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 仙台駅前に期間限定居酒屋「復興支援酒場」(仙台市青葉区中央1、TEL 022-721-2538)がオープンして1カ月がたった。

店のコンセプトを文字で前面に打ち出した外観

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 運営は、70店舗以上の居酒屋チェーンを全国展開するドリームリンク(秋田県秋田市)。仙台市内では昭和レトロ居酒屋「半兵ヱ」、もんじゃ・お好み焼き・鉄板料理店「東京月島直伝 ひょうたん」を手掛ける。

 震災直後から帰宅難民の受け入れや無料炊き出し、売り上げの一部寄付など、復興支援に取り組んできた同社。「秋田に本社を置く同じ東北の企業として、被災地のためにもっと何かできないか」との思いから同店を企画。売り上げから店舗の運営経費を差し引いた利益全額を、被災した宮城・岩手・福島の3県に寄付することをコンセプトにした非営利酒場として営業する。

 当初から仙台での出店を考え、少しでも利益を出すために居抜き物件を探し、9月13日にオープン。店舗面積は26坪で、席数はカウンター8席・テーブル34席。店内には3県の観光ポスターや民芸品をディスプレーする。

 宮城・岩手・福島にある全ての酒蔵の地酒95種類を提供。価格は全て504円(もっきり)。主なラインアップは、宮城=「伏見男山」(気仙沼)、「墨廼江」(石巻)、「一ノ蔵」(大崎)、岩手=「浜千鳥」(釜石)、「南部美人」(二戸)、福島=「奥の松」(二本松)、「清福」(いわき)など。ビール・焼酎・酎ハイ・ハイボール・梅酒・ワイン・カクテルなども。

 フードメニューは、肉・魚・野菜の炭火焼、おでん、刺し身、鉄板焼き、揚げ物、珍味、鍋、ご飯ものなど95種類。「エリンギと仙台醤油」(294円)、「ずんだ春巻き」「仙台長なす漬け」(以上399円)、「石巻やきそば」「阿部の笹かま」(以上609円)、「仙台牛タン」(1,029円)など、宮城名物も。

 客単価は2,500円。オープン後は30~60代の会社員を中心に、連日にぎわいを見せる。観光客やボランティアなど県外からの客も多いという。同担当者は「全国から一人でも多くご来店いただき、1円でも多くの利益を出して寄付できれば。皆さまの元気のエネルギーを集めて、被災地の一日も早い復興を応援しましょう」と呼び掛ける。

 営業時間は17時~24時。営業は来年9月30日までを予定。今後は「首都圏でも支援の輪が広がれば」と、東京での出店も検討している。

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