仙台市青葉区に9月17日、アンティーク家具・雑貨を販売する「HYGGE(ヒュッゲ)」が(仙台市青葉区支倉町、TEL 022-215-6380)が移転オープンした。
仙台で家具の製造を行っていた沼倉透さんが2006年5月、青葉区大町にオープンした同店。同所での営業5周年を前に東日本大震災が発生。入居ビルが被害を受け取り壊しが決まった。「街中ではなく、山や田舎の方に引っ込もうかとも思っていた」(沼倉さん)が、今の物件に出合い、外観の雰囲気や広さなどに引かれ移転を決意した。
3階建ての建物の1階・2階部分を店舗として使用。店舗面積は2フロア計50坪。外壁のペンキ塗りや内装などは沼倉さんが妻のさちこさんと2人で、前店舗の定休日などを利用して仕上げた。「ビル自体の素材がよかったので、そのままの雰囲気を大事にした」と沼倉さん。もう少し手を掛けたいとも考えていたが、オープンを待ち望む声も多かったことから開業。「実は当日のオープン30分前までペンキ塗りをしていた(笑)」(さちこさん)。
商品は、1900年代初頭~1950年代のフランス・オランダ・デンマーク製のアンティーク家具を中心に、照明器具、古道具、グラス・陶器、メタルのテーブルウエアなど、大小合わせ約1000点。中には「何に使うかわからないものもある(笑)」という。アンティーク家具の価格帯は、キャビネット=5万円前後~、テーブル=6万8,000円~、椅子=1万5,000円~などで、15万円前後のものが中心。雑貨は1,000円台~3万円台。
アンティーク好きの30~40代の女性客を中心に、店舗デザインや工務店などプロの利用も多い同店。「本当は捨てられていたかもしれないものたちが、新しい人の手に渡って使ってもらえることがうれしい」と沼倉さん。「店舗スペースが広くなったので、1階のスペースをちょっとしたイベント空間としても利用してみたい。散歩がてら足を運んでみていただければ」と来店を呼び掛ける。