提供:仙台・宮城ミュージアムアライアンス(SMMA) 制作:仙台経済新聞
仙台市内には美術館や博物館、水族館に天文台と多様なミュージアムが点在しています。そこで開かれる展覧会を鑑賞した後、思い出を形に残そうとミュージアムショップをのぞいてみると、そこには展覧会の図録やグッズのほかに、各館オリジナルのグッズが並んでいますよね。なかなかじっくり見る機会のないミュージアムグッズですが、各館が趣向を凝らしたユニークでデザイン性の高いグッズを開発し、販売しています。春の行楽シーズン、雑貨店巡りのように市内のミュージアムで買い物を楽しんでみてはいかがでしょう。各館がお薦めするグッズコレクションをご紹介します。
海辺のメモリアルソーダ
200円
東日本大震災で被害を受けた仙台市沿岸部に関わるさまざまな人々の思いをソーダに込め、地域の方や仙台を訪れる方々と共有するために開発しました。沿岸部に縁のある方たちから伺った、震災前後の思いや活動についてのお話を在仙イラストレーターの佐藤ジュンコさんが漫画に描き起こした「海辺のメモリアル帖(ちょう)」も付いています。漫画は季刊更新を予定。毎回お一人の方を紹介し、現在12号まで発行されています。
ラベルに描かれたかわいらしいイラストと懐かしさを感じるソーダの味わいから、子どもの頃に遊んだ海辺での光景を思い出します。爽やかな味を楽しんだ後も、手元には「海辺のメモリアル帖」が残り、二度おいしいグッズです。
住所:仙台市若林区荒井字沓形85-4 地下鉄東西線荒井駅舎内
TEL:022-390-9022
開館時間:10時~17時
休館日:月曜(祝日の場合は翌平日)、祝日の翌日(土曜・日曜・祝日除く)
「ぼのぼのたちの杜」一筆箋
500円
仙台市の漫画家・いがらしみきお先生の大人気漫画「ぼのぼの」。森の近くの海に暮らす青いラッコ・ぼのぼのが、友達のシマリスくんやアライグマくんと遊んだり、何でもないことについて考え込んだりする日常を描く、幅広い世代に人気の作品です。2021年に開催した特別展「『ぼのぼの』連載35周年記念 ぼのぼのたちの杜(もり)」のメインビジュアルイラストがグッズになりました。描き下ろしイラストで、一筆箋のほかに絵はがきも販売しています。
中は罫線付きで、ちょっとした手紙を添える際やメモにも使えます。勢ぞろいしたぼのぼのたちが林の間からこちらをのぞいているかわいらしいイラストが印象的。絵はがき(165円)とセットでプレゼントにもぴったりですね。
住所:仙台市青葉区北根2-7-1
TEL:022-271-3020
開館時間:9時~17時(展示室への入室は閉館30分前まで)
休館日:月曜、祝日の翌日、第4木曜(いずれも祝日の場合は開館)
アースキャンディー
250円
2層構造で間に食用シートを挟める丸い形のキャンディーを見た天文台のスタッフが、私たちにもっとも身近な惑星・地球をモチーフに考案しました。美しく見えるよう色味の調節に苦労したかいあって、SNSの投稿をきっかけに瞬く間に人気グッズとなりました。一時は生産が追い付かず、人気絶頂期には2000本が午前中に売り切れるほど。ムーンキャンディー、オーロラキャンディー、ジュピターキャンディーなどもシリーズ展開しています。
現在は生産体制も十分でほぼ確実に購入できるようになっているそう。台紙には地球の地軸の傾き23.4度をイラストで掲載しているので、実際に23.4度傾けながら飴をなめると地軸の傾きが感じられる、かも?
住所:仙台市青葉区錦ケ丘9-29-32
TEL:022-391-1300
開館時間:9時~17時(土曜は21時30分まで、いずれも最終入館は閉館30分前)
休館日:水曜、第3火曜(いずれも祝日の場合は翌平日)
仙台古地図 復刻版
200円~500円
「延宝九~天和三年作成 仙台城下絵図」から「明治十七年発行 仙台市街絵入明細全図」「大正十五年発行 地番入仙台市全図」「昭和二十七年発行 番地入仙台市明細地図」まで、江戸、明治、大正、昭和の仙台の古地図全12種を復刻。新聞を開いたほどのサイズの地図が折り畳まれた状態で封入されています。古地図は当時のまちを俯瞰(ふかん)できる地図であると同時に情報の縮図。全部購入してその変遷を楽しまれる方もいるそう。
「ブラタモリ」で古地図の魅力が広く知られるようになりましたが、なかなか手が出せないという方も多いのでは。手頃な価格で、まずは自分の住むまちの各時代の姿を読み取ってみる、タイムスリップ体験の第一歩に最適なグッズです。
住所:仙台市宮城野区五輪1-3-7
TEL:022-295-3956
開館時間:9時~16時45分(最終入館は閉館30分前)
休館日:月曜、第4木曜(いずれも祝日の場合は翌平日)
勾玉づくりセット
400円
縄文の森広場で人気の「勾玉づくり」体験を手軽に自宅で楽しめるキット。滑石(かっせき)と呼ばれる鉱物、ボランティアが手作りした土製のビーズ、ひも、耐水紙やすり3種類と、作り方を書いた説明書が入っています。石を削り形を整えてから、ピカピカに磨き上げ、ひもを通して飾り付ければ完成。滑石の色は3種類から選べ、ハート形など好きな形にも成形可能。おうちで手軽に縄文体験を楽しむと同時に、世界に一つだけの「マイ勾玉」を手に入れられます。
勾玉は縄文人のアクセサリーであり、神秘的な力の象徴としてお守りにされていたとも考えられているそう。自分用にはもちろん、お土産としても、出来上がっている「もの」ではなく「体験」を贈るという新しい形になりそうです。
住所:仙台市太白区山田上ノ台町10-1
TEL:022-307-5665
開館時間:9時~16時45分(最終入館は閉館30分前)
休館日:月曜(祝日を除く)、祝日の翌日(土曜・日曜・祝日除く)、第4木曜(祝日と12月を除く)
古代米
200円
富沢遺跡から発掘された旧石器時代の遺跡面を現地で保存する地底の森ミュージアムが、隣接する田んぼで作った古代米。体験教室「親子でつくろう古代米!」の参加者と同館のスタッフが一緒になって毎年育てています。表皮に色素が含まれる紫黒米で、白米3合に大さじ1の割合で炊くとご飯が薄紫に色づいて弁当や食卓の彩りに。その味は、同館スタッフが太鼓判を押すおいしさです。古代の味覚を感じてみてはいかがでしょう。
栄養分を多く含んでいることから健康食としても注目を集める古代米。しかしミュージアムグッズとしてのポイントは、弥生時代以降、実際に米作りが行われてきた地で育てられ収穫された米であること。古代の土地に眠る記憶を味わえるのです。
住所:仙台市太白区長町南4-3-1
TEL:022-246-9153
開館時間:9時~16時45分(最終入館は閉館30分前)
休館日:月曜(祝日を除く)、祝日の翌日(土曜・日曜・祝日除く)、第4木曜(祝日と12月を除く)
「歴史のなかの東北大学−大学と学生の一世紀−」
300円
東北大の前身である東北帝国大が創設された1907(明治40)年から総合大学としての確立、戦時下を経て高度経済成長の時代、そして現在までの歴史と学生たちの姿を、館所蔵の貴重な写真を豊富に使って紹介しています。A5判、32ページ。片平キャンパス史跡・記念碑マップ付き。中国の文豪、魯迅の仙台留学時代の生活を東北大所蔵の資料と写真で紹介し、明治期の仙台について紹介する「魯迅と東北大学」(A5判、16ページ、260円)も併せて販売しています。
コンパクトな構成の中に簡潔な文章とともに貴重な写真がちりばめられ、タイトル通り東北大と学生の1世紀を駆け抜けた気持ちになる読後感。自分が暮らす町の「知」を担う最高学府の歴史は誰もが知っておくべきものかもしれません。
便箋型ノート
500円
重要無形文化財保持者(人間国宝)・芹沢銈介の型絵染模様をあしらった便箋型ノート。芹沢の代表作でもある、丸紋いろは文(藍地)といろは文(白地)の2種類を用意しています。B5サイズ、20枚。レターパッド式で1枚ずつはがして使うことができ、カバーに付いているポケットは、封筒や切手を収納するのに便利。売れ行きナンバーワン商品の「雪国の子供」はがきセット(6枚、500円)と共に、日常使いできるグッズとして人気です。
便箋を使い切っても書類を入れるファイルとして使い続けられるのがうれしい。鮮やかで温かみのある色使いの芹沢作品が、雑事に追われ色を失いがちな日常を彩ってくれます。その作風のように柔らかなカバーの手触りも印象的でした。
住所:仙台市青葉区国見1-8-1
TEL:022-717-3318
開館時間:10時~17時(最終入館は閉館30分前)
休館日:月曜(祝日の場合は翌日)
※現在は臨時休館中
オリジナル手拭い「チューブno.6」
1,320円
せんだいメディアテーク(smt)は世界的な建築家・伊東豊雄さんの代表作で、「メディア」をキーワードにした新しい時代の公共文化施設。建物の構造が大変ユニークで、「チューブ(tube)」と呼ばれる13本の柱に目が行きます。この「チューブ」は、各階の床や天井を支える柱であると同時に、その内部は人、光、水、空気、情報などといった「メディア」を通すパイプとしても利用されます。そんなチューブをあしらって染め抜いたのがこの手拭いです。
「チューブ」には一つとして同じ形状のものはないそう。中でも、とりわけ細く美しい「No.6」をモチーフとしており、広げるとその全容が姿を現します。吸水性もあり、肌触りも良く、これからの汗ばむ季節には最適なグッズです。
紹介してきた各館一推しのミュージアムグッズ。皆さんはどれに興味を引かれましたか? 仙台経済新聞では今回、仙台・宮城地域のミュージアム17施設による共同事業体「仙台・宮城ミュージアムアライアンス(SMMA)」と協働で、「SMMAミュージアムグッズ人気投票」を実施します。記事を読んで気になった、実物を手に取ってみたい、購入したいというグッズに投票をお願いします。投票結果は後日、仙台経済新聞で発表し、開発エピソードなど深掘りした記事を公開予定です。