地域に根づく価値観、そして深く残るジェンダーギャップ――。
「女性の活躍推進企業データベース」(2023年、厚生労働省)によると、東北地方では女性の賃金が男性の70%台以下である企業が全体の7割強を占めており、全国平均(約75%、同)を下回る賃金格差が依然として存在しています。このような状況は、女性の経済的な自立や意思決定の幅を狭め、働き方や暮らしの選択に少なからぬ影響を与えています。
さらに、東北地方では在宅勤務や柔軟な働き方制度の導入率が全国平均に比べて低く、希望する仕事に就けずに都市部へと転出する若年女性や、子育てと仕事の両立に悩む声も多く聞かれます。
女性が自分らしい働き方を実現するためには、今なお乗り越えるべき壁が多く残されているのが現状です。
私たちは、こうした構造的な課題に対して、個人に我慢を強いるのではなく、企業・地域・制度の側が変わっていける仕組みづくりを目指しています。
その第一歩として、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)を活用した柔軟な在宅勤務モデルを提供し、就労とライフスタイルの両立を可能にする環境を整えていきます。
■事業概要:「人事課題解決 × BPO × 女性活躍」で実現する新たな就労モデル
本事業では、企業の人事部門が担う定型業務(例:勤怠管理・給与計算・入退社手続きなど)をBPOとして受託し、トレーニングを受けた女性たちが在宅で対応するモデルを構築しています。
企業にとっては、定型業務の負荷を軽減し、人材戦略や組織開発といったコア業務へ集中できる体制を実現。一方で女性たちは、働きながら実務スキルと人事知識を身につけ、将来的には地域企業への正社員就職など、多様なキャリアの可能性を広げることができます。
■本事業がもたらす社会的価値
女性にとっての価値:
・ライフスタイルに合わせた在宅ワークの実現
・継続的なスキルアップとキャリア形成
・「戻れる場所」がある安心感と、経済的自立の一歩
企業にとっての価値:
・柔軟な人的リソースの確保と業務の効率化
・即戦力人材の活用と採用・教育コストの最小化
・女性活躍支援による企業ブランドと社会的価値の向上
この事業は、「女だからこう働くべき」ではなく「自分の人生を、自分で決めたい」という想いに応える、新しい働き方の選択肢です。地域で暮らす女性と企業が、互いに学び合い、共に育ち合える仕組みを、仙台から全国へ広げていきます。
「あっぱれHR」には、自分らしく働くすべての人を、心からの拍手で称えたいという想いを込めました。誰もが誇りを持って幸せに働ける社会を、私たちはここからつくっていきます。
■事業WEBページ:https://pallet.work/appare-hr