仙台駅前の愛宕上杉通沿いに12月19日、団子店「みたらし専寮 巳年屋」(仙台市青葉区中央2、TEL 022-216-3148)がオープンした。
同店のオーナー・伊藤弘輝さんは、数年前まで航空関連の仕事で大阪に勤務。そこで出会った関西の「温かいみたらし団子」に魅了され、「寒い東北地方にこそ広めたい」との思いから出店を決意した。前職を退職後、伊藤さんは大阪中のみたらし団子を2千本以上食べ歩いて研究を重ね、試行錯誤の末に完成。昨年7月に泉区の商業施設「セルバ」に期間限定で出店したところ連日完売となり、手応えをつかんだ。
店舗面積は9坪。店頭販売のほかイートインスペースも用意。京都の茶屋をイメージした店内には唐傘や竹などの和風雑貨をディスプレーし、琴やししおどしの音で和の雰囲気を演出する。
提供する団子は国産100%の米粉を使用したきねつきの5つ玉団子で、「白団子のままでも香りと味が楽しめるのが特徴」。注文を受けてから焼き上げ、焦げ目が付いた団子を温かいタレにくぐらせる。「周りはカリッと、中は弾力のあるモチモチの食感を楽しんでほしいので、香ばしさを残しつつも硬くならないように焼き加減を調整している」と伊藤さん。
メニューは「やきみたらし(濃口)」(100円)を中心に、「あか(つぶあん)」「しろ(くるみ)」(各110円)、「いそべ(のり)」(120円)、「はっちょう(みそ)」「あかぎ(くり)」(各130円)など日替わりで5~7種類を販売。保温パッケージ入りの土産用は5本入り=500円、10本入り=950円。今後、トッピングやドリンクメニューの提供も検討している。
客単価は300円。オープンから1カ月で女性を中心に10~70代の幅広い層が利用し、営業先や自宅への土産に利用する男性客も増えているという。伊藤さんは「『温かいみたらし団子』のように、まだまだ知られていないおいしいものとの出会いをきっかけに、和の良さを見直してもらえれば」と話す。
営業時間は11時~21時。