
仙台うみの杜(もり)水族館(仙台市宮城野区中野4、TEL 022-355-2222)が7月1日、開業10周年を迎えた。
2015(平成27)年5月に閉館した松島市のマリンピア松島水族館から生き物を引き継ぎ、復興を象徴する水族館として同年7月オープンした同館。三陸の海を再現した大水槽「いのちきらめく うみ」をはじめ、大小合わせて約100基の展示水槽で約300種5万点の生き物を展示する。これまでの累計来館者数は約918万人に上る。
館長の増渕修さんは「開館10周年を迎えることができて、感謝とうれしい気持ちでいっぱい。これからの10年、20年も、皆さまに愛される施設を目指していきたい」と話す。5月にはバンドウイルカの赤ちゃん、6月には希少種のイロワケイルカの赤ちゃんが誕生し、「この2頭の赤ちゃんを開館10周年の象徴となるように育て、みんなで大事にサポートしていく」とも。
10周年を記念し、さまざまなイベントや取り組みを展開する。1日には、10周年記念デザインの年間パスポート(数量限定)のほか、10周年を記念したステッカー(350円)や、ビーバーのぬいぐるみが当たる「ビーバーくじ」(1,500円)、ヨシキリザメやイロワケイルカなど同館の生き物をデザインしたアクリルスタンドのカプセルトイ(400円)の販売を始めた。19日~8月31日には「蟹祭(カーニバル)」と題し、50種類以上のカニを集めた特別展やトークショーを開催する。
10周年を祝う参加型企画「マリンタイムフォレスト」は、来館者が同館へのお祝いメッセージや生き物への思いなどのメッセージを刻印したオリジナルアクリルキーホルダーを作製。来年3月まで館内特設スペースに展示した後、6月以降に引き渡す。料金は3,900円。申し込みは7月31日まで。
飼育スタッフ、パフォーマンススタッフ、運営スタッフそれぞれのユニホームも一新した。機能性や使いやすさを意識した上で、同館のコンセプト「海と人、水と人との『つながり』をうみだす水族館」を表現したデザインだという。ポロシャツのポケットには気仙沼市で回収した漁網を再利用した生地が使われている。
増渕さんは「これからも生き物たちの生態や魅力を発信し、海の環境保全の啓発活動にも力を入れ、さらにチャレンジしていきたい」と意気込みを新たにする。
開館時間は9時~17時30分(最終入館は閉館30分前、7月19日~25日は18時30分閉館)。入館料は大人=2,400円ほか。