
杜(もり)の都の初夏を彩る伝統の祭り「仙台・青葉まつり」が5月17日・18日、仙台の中心市街地で開かれる。
昨年の「仙台・青葉まつり」第40回写真コンクール特選作品「乱舞」
江戸時代の仙台東照宮の祭礼「仙臺(せんだい)祭」をルーツとし、明治に伊達政宗公を祭る青葉神社の祭礼として始まった「青葉まつり」に由来する「仙台・青葉まつり」。今年は仙台市役所の建て替え工事や公園の再整備事業に伴いメイン会場を西公園(広瀬通以北)に移し、「広がる、伊達(だて)な界隈(かいわい)」をテーマに掲げて行う。
17日の「宵まつり」では、西公園、定禅寺通、中央通、一番町、勾当台公園などを会場に、流し踊りや街角演舞など145祭連(まづら)約3800人がすずめ踊りを披露。西公園や定禅寺通りでは、仙台市の観光姉妹都市・徳島市の阿波おどりの披露を行う。18時30分からは、仙台木遣(や)り会の先導でちょうちんをともした3基の山鉾(やまぼこ)が定禅寺通を巡行する。
今年初めての催しとして、市内の百貨店「仙台三越」と「藤崎」が「すずめ踊り演舞対決」を行う。10時30分から藤崎本館前で、17時から仙台三越定禅寺通り館前で両店が演舞を披露する。
18日の「本まつり」の見ものは、すずめ踊り大流し、甲冑(かっちゅう)姿の武者行列、青葉神社のみこし渡御、12基の山鉾巡行、すずめ踊り大流しと続く「時代絵巻巡行」。今年は約4300人が参加し、豪華絢爛(けんらん)な時代絵巻の大パノラマを展開する。仙台市と愛媛県宇和島市の歴史姉妹都市集結50周年を記念し、宇和島市の「牛鬼」2台も参加するほか、仙台藩ゆかりの鉄砲隊による演武「伊達古式火縄銃演武」や、市内7つの消防団による「仙台消防階子(はしご)乗り」の披露もある。
西公園では、政宗公ゆかりの地のグルメを一堂に集めた「杜の市」を展開。県内や東北エリアをはじめ、北海道当別市や宇和島市のグルメも販売する。
仙台・青葉まつり協賛会事務局担当者は「日本夜景遺産に認定された宵山鉾巡行、12基の山鉾が勢ぞろいする定禅寺通での巡行など、見どころ満載。新緑が美しい杜の都・仙台で繰り広げられる仙台・青葉まつりを楽しんでもらえたら」と呼びかける。
現在、青葉区一番町のアーケードに山鉾が展示されている。30年ぶりの新山鉾として「アイリスオーヤマ」(仙台市)が製作した「五穀豊穣山鉾」は今後塗装を施すため、今年に限り白木の状態で見られる。
開催時間は、17日=10時~20時、18日=10時~17時。