せんだいメディアテーク(仙台市青葉区春日町)が昨年の「仙台・宮城デスティネーションキャンペーン(DC)」期間中に行っていた実証実験「まちかどタイムトラベル」の実施期間が延長されている。
「まちかどタイムトラベル」は、同施設が提案する「携帯電話を使用した新しい観光スタイル」。仙台市内の主な観光スポットの案内板などに貼られたQRコードを携帯電話で読み取り、インターネット上の映像コンテンツにアクセスすると、現地の昔の写真や動画を閲覧できるもの。同企画の担当者は「仙台の街が時代ごとに姿を変えながら生き続け、現在に続いてきたということをわかりやすく表現したツール」と説明する。
設置場所は、瑞鳳殿、仙台市博物館・五色沼、晩翠草堂、せんだいメディアテーク、仙台城跡、大手門跡・脇櫓、大橋、西公園、藤崎・大内屋十字路、仙台市歴史民俗資料館の10カ所。昨年11月15日~12月28日の44日間でのアクセス数は延べ1,323件。最も閲覧の多かった地点は「藤崎近辺の商店街」で382件、最も閲覧の多かった画像は1921(大正10)年以前の「瑞鳳殿」の画像で73件だった。
利用者からは、「その場所で写真を見ることができるのは、とてもリアリティーがあって良かった」「撮影場所が示された地図があったので、写真と風景を重ね合わせる場所がわかりやすかった」「動画は当時の様子がリアルにうかがえてよかった」などの感想のほか、「もっとQRコードを設置する場所を増やしてほしい」との声も寄せられたという。
同担当者は「多くの方々から好評いただけたことを大変うれしく思い、私たちの試みが支持されたのだと勇気付けられた」と話し、「仙台・宮城DCで来仙いただいた観光のお客さまだけでなく、地元の皆さんにも仙台の街の魅力を再発見していただければ」と期待を寄せる。
運用の延長は3月31日まで。来年度は「今回の実証実験の成果を踏まえ、全40カ所での本格運用を予定している」(同)という。